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国内市況ニュース

日経平均は179円安と続落、衆院解散見送りで利益確定売り先行―値がさ株中心に軟調=16日前場

2023-06-16 11:49:00.0

 16日前場の日経平均株価は前日比179円53銭安の3万3305円96銭と続落。岸田文雄首相が15日夕、今国会での衆議院解散を見送る意向を表明し、直近高まっていた「選挙=株高」の思惑が薄れ、利益確定売りが先行した。円安一服も重しとなり、先物売りを交えて日経平均は下げ幅を広げ、前場の早い段階で3万3186円93銭(前日比298円56銭安)まで下落した。その後、15日の米国株高もあって、下げ渋ったが、戻りは限定され、前引けにかけて3万3300円近辺でもみ合った。なかで、半導体・電子部品関連など値がさ株中心に軟調となり、指数を圧迫した。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035>の26円強を筆頭にKDDI<9433>が14円強、ファストリテ<9983>が12円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、海運、輸送用機器、鉄鋼、パルプ・紙など26業種が値下がりし、空運、鉱業、銀行など7業種が値上がりした。

 東証プライムの出来高は6億7764万株、売買代金は1兆9056億円。騰落銘柄数は値上がり855銘柄、値下がり894銘柄、変わらず84銘柄。

 市場からは「衆院解散のプレミアムがはく落し、円高に動いたことで売り圧力が強まった。日本は好材料を大方織り込んだ。ここからは米国株や為替にらみの神経質な展開になりそうだ」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107>、商船三井<9104>、郵船<9101>などの海運株が軟調。トヨタ<7203>、ホンダ<7267>、マツダ<7261>などの輸送用機器株や、日本製鉄<5401>、神戸鋼<5406>などの鉄鋼株も安い。大王紙<3880>、日本紙<3863>、三菱紙<3864>などのパルプ・紙株や、ダイキン<6367>、コマツ<6301>、SMC<6273>などの機械株も値を下げた。日揮HD<1963>、大和ハウス<1925>、積水ハウス<1928>などの建設株もさえず、ソニーG<6758>、京セラ<6971>、村田製<6981>などの電機株も売られた。

 半面、JAL<9201>、ANA<9202>などの空運株が堅調。INPEX<1605>、K&Oエナジ<1663>などの鉱業株も引き締まった。りそなHD<8308>、コンコルディ<7186>、千葉銀<8331>などの銀行株も買われ、住友ファーマ<4506>、小野薬<4528>、中外薬<4519>などの医薬品株も高い。

 個別では、エニカラー<5032>、パンチ<6165>、サーバーW<4434>などが値下がり率上位。半面、さくら<3778>がストップ高カイ気配となり、フィックスターズ<3687>、MSOL<7033>などが値上がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社