投資信託への資金流出入速報(月一回更新)
純資金流入額は1兆5,161億円、バランス型が大幅増、新設ファンドが寄与-2025年11月推計資金流出入
2025-12-08
ウエルスアドバイザーの独自推計によると、2025年11月の国内公募追加型株式投信(ETF除く)の純資金流出入額は1兆5,161億円の純資金流入となり、30カ月連続の流入超過となった。新規設定ファンドが寄与したバランス型で流入超過額が大幅に増加したほか、国内株式型でも流入超過額が増加した。
ウエルスアドバイザーの大分類別で「バランス型」の純資金流入額は3,149億円となり、「国際株式型」に次いで第2位となった。流入超過額は前月比約3.3倍となった。14日設定の「ティー・ロウ・プライス キャピタル・アプリシエーション・ファンドBコース(為替ヘッジなし)」が1,913億円の純資金流入となり、個別全ファンドの純資金流入額で第2位となった。「ROBOPROファンド」も248億円の純資金流入(前月比8.2%増)となり、個別全ファンド中で第12位となった。
「ティー・ロウ・プライス キャピタル・アプリシエーション・ファンドBコース(為替ヘッジなし)」は、米国企業の株式と米国の国債・社債を主要投資対象とするバランス型ファンド。株式60%、債券40%を基本資産配分比率とし、ボトム・アップ・アプローチによる個別企業の分析結果や市場動向を通じて資産配分比率を調整する
「国内株式型」が1,894億円の純資金流入となり、大分類別で第3位となった。流入超過額は前月比2.0倍となった。「日経225ノーロードオープン」が258億円の純資金流入(前月は139億円の純資金流出)となるなど、日経平均株価に連動するインデックスファンドへの資金流入が目立ち、日経225連動型ファンドへの純資金流入額は1,132億円(前月は約250億円の純資金流出)となった。11月の国内市場で日経平均株価が前月末比4.12%下落する中で、押し目を拾う投資家の資金が流入したもようだ。
図表1:大分類別の純資金流出入額
※対象は、国内公募追加型株式投信(ETF除く)
※2025年11月はウエルスアドバイザー推計値
国際株式型は前月比微減も65カ月連続のトップ
「国際株式型」は8,051億円の純資金流入となった。流入超過額は前月比2.1%減と小幅に減少したが、65カ月連続の流入超過となり、かつ大分類別でトップとなった。
国際株式型をカテゴリー別に見ると、「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が4,247億円の純資金流入となり、前月比では4.7%減少したものの、前月に続いて全カテゴリー中で純資金流入額トップ。「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」が3,902億円の純資金流入(同10.2%増)で第2位となった。
個別ファンドでは、全ファンドにおける純資金流入額上位25ファンドのうち13ファンド(前月は16ファンド)が国際株式型となった。「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)が1,964億円の純資金流入となり個別全ファンド中でトップ、「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」(愛称:世界のベスト)が1,371億円の純資金流入で第3位となった。また、4日設定の「ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」(愛称:メガ10)が118億円の純利金流入で第25位となった。
図表2:2025年11月の純資金流入額上位10ファンド
| ファンド名 | 純資金流入額(億円) |
|---|---|
| eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | 1,964 |
| ティー・ロウ・プライス キャピタル・アプリシエーション・ファンドBコース(為替ヘッジなし) | 1,913 |
| インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型) | 1,371 |
| eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 1,319 |
| フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドDコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし) | 910 |
| ニュートン・パワー・イノベーション・ファンド(為替ヘッジなし) | 418 |
| iFreeNEXT FANG+インデックス | 402 |
| フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドBコース(為替ヘッジなし) | 395 |
| ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし) | 374 |
| 三菱UFJ 純金ファンド | 321 |
※ウエルスアドバイザー推計値
※資金流出入の詳細は以下のPDFをご覧ください