投資信託への資金流出入速報(月一回更新)

純資金流入額は初の2兆円超え、NISA2025年枠での資金流入拡大か-2025年1月推計資金流出入

2025-02-06

 ウエルスアドバイザーの独自推計によると、2025年1月の国内公募追加型株式投信(ETF除く)の純資金流出入額は2兆2,194億円の純資金流入となり、20カ月連続の流入超過となった。流入超過額は前月比2.4倍となり、ウエルスアドバイザーのデータのある1997年4月以降で初の2兆円超えとなった。国際株式型のパッシブファンドを中心に、NISA(少額投資非課税制度)の2025年非課税投資枠を通じた購入が膨らんだと見られる。

 ウエルスアドバイザーの大分類別で「国際株式型」は1兆9,757億円の純資金流入となり、55カ月連続の流入超過かつ大分類別でトップとなった。流入超過額は前月比77.9%増加し、過去最大となった。

 国際株式型をカテゴリー別に見ると、「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」が1兆2,969億円の純資金流入となり17カ月連続で全カテゴリーにおける純資金流入額トップ。「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が5,451億円の純資金流入で第2位、「国際株式・グローバル・除く日本(為替ヘッジなし)」が1,393億円の純資金流入で第3位となった。

 個別ファンドでは、全ファンドにおける純資金流入額上位25ファンドのうち24ファンド(前月は23ファンド)を国際株式型が占め、上位10ファンドは全て国際株式型となった。

 個別全ファンド中の純資金流入トップは「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」。4,050億円の純資金流入(前月比2.0倍)となり、3カ月連続のトップとなった。「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」が3,758億円の純資金流入(同約2.1倍)で第2位となった。NISAのつみたて投資枠対象である両ファンドの純資金流入額の合計は7,809億円となり、全体の35%を占めた。また、上位10ファンドの純資金流入額の合計は1兆2,588億円となり、全体の約6割に達した。

 その他では、31日設定の「ダイワ・アンビット・インド小型株ファンド」 が265億円の純資金流入となり、個別全ファンド中で第14位となった。

図表1:大分類別の純資金流出入額

(図表)大分類別の純資金流出入額

※対象は、国内公募追加型株式投信(ETF除く)
※2025年1月はウエルスアドバイザー推計値

バランス型は3.8倍、国内株式型は流入超過に転換

 大分類別で「バランス型」が1,226億円の純資金流入となり、前月に続いて大分類別で第2位となった。流入超過額は前月比で3.8倍に膨らんだ。カテゴリーでは「バランス」が757億円の純資金流入(前月比81.3%増)となり、全カテゴリー中で第4位となった。

 「国内株式型」が535億円の純資金流入となり、前月の1,800億円超の純資金流出から流入超過に転じた。カテゴリー別では「国内大型グロース」が495億円の純資金流入と前月の1,200億円超の純資金流出から流入超過に転じ、全カテゴリー中で第5位となった。国内大型グロース内では、日経225連動型ファンドが516億円の純資金流入となり、前月の1,100億円超の純資金流出から流入超過に転換した。

 一方、大分類別で「国内REIT」が116億円の純資金流出となった。純資金流出額は前月の286億円から縮小したが、国内金利の上昇が逆風となり、9カ月連続の流出超過となった。

※資金流出入の詳細は以下のPDFをご覧ください

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