投資信託への資金流出入速報(月一回更新)

純資金流入額は1兆3,424億円と5カ月ぶりの1兆円台、国際株式型の復調続く-2025年9月推計資金流出入

2025-10-06

 ウエルスアドバイザーの独自推計によると、2025年9月の国内公募追加型株式投信(ETF除く)の純資金流出入額は1兆3,424億円の純資金流入となり、28カ月連続の流入超過となった。流入超過額は前月比86.0%増と2カ月連続で増加し、5か月ぶりに1兆円台となった。国際株式型の復調が続いたほか、国内株式型で流出超過額が大幅に減少した。

 ウエルスアドバイザーの大分類別で「国際株式型」が9,767億円の純資金流入となり、63カ月連続の流入超過かつ大分類別でトップとなった。流入超過額は前月比38.1%増となり、2カ月連続の増加となった。国際株式型をカテゴリー別に見ると、「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が3,913億円の純資金流入(前月比78.6%増)となり、全カテゴリー中で純資金流入額トップ、「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」が3,324億円の純資金流入(同10.9%増)で第2位、「国際株式・グローバル・除く日本(為替ヘッジなし)」が2,964億円の純資金流入(同28.8%増)で第3位となった。

 個別ファンドでは、全ファンドにおける純資金流入額上位25ファンドのうち16ファンド(前月は18ファンド)が国際株式型となった。国際株式型の3ファンドが前月に続いて流入超過額トップ3となり、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)が2,051億円の純資金流入(前月比22.2%増)で全個別ファンド中トップ、「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」(愛称:世界のベスト)が1,651億円の純資金流入(同3.5%増)で第2位、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が1,148億円の純資金流入(同1.8%増)で第3位となった。

 また、三井住友DSアセットマネジメントが11日に設定した「ドナルド・スミス グローバル・ディープバリュー戦略株式ファンド」が366億円の純資金流入となり第10位、三菱UFJアセットマネジメントが2日に設定した「モルガン・スタンレー 米国株式インサイト戦略ファンド(為替ヘッジなし)」が344億円の純資金流入で第12位となった。

 「ドナルド・スミス グローバル・ディープバリュー戦略株式ファンド」は、実質的に、日本を含む世界の上場企業の中から、その本源的価値に比べて極めて割安で投資魅力度が高いと判断した企業の株式に投資する。

 「モルガン・スタンレー 米国株式インサイト戦略ファンド(為替ヘッジなし)」は、実質的に、日本を含む世界の上場企業の株式に投資する。銘柄選択に際しては、企業の時価総額の大きさに関わらず、持続的な競争優位性や長期的な成長が見込まれる企業に着目する。

図表1:大分類別の純資金流出入額

(図表)大分類別の純資金流出入額

※対象は、国内公募追加型株式投信(ETF除く)
※2025年9月はウエルスアドバイザー推計値

金関連への流入拡大、国内株式型は流出超過額が1,000億円超減少

 大分類別で「商品指数連動型」が1,494億円の純資金流入となり、国際株式型に続いて第2位となった。流入超過額は前月比98.2%増とほぼ倍増となり、直近10年間(120カ月)で最大となった。けん引役は金関連ファンドで、「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」が535億円の純資金流入(前月比76.3%増)となり、個別全ファンド中で前月に続いて第5位、「三菱UFJ 純金ファンド」(愛称:ファインゴールド)が361億円の純資金流入(同2.0倍)で前月に続いて第11位、「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)」(愛称:サクっと純金(為替ヘッジなし))が205億円の純資金流入(同97.5%増)で前月の24位から19位へランクアップした。米国の追加利下げ観測などを背景に金が最高値圏で推移する中、関連ファンドへの資金流入が続いた。

 大分類別で「国内株式型」は128億円の純資金流出となった。5カ月連続の流出超過となったものの、流出超過額は前月から1,069億円減少した。225連動型ファンドからの資金流出が縮小しており、7月の約1,100億円、8月の約450億円に対して、9月は約190億円となった。

※資金流出入の詳細は以下のPDFをご覧ください

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