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日経平均は５２９円安と大幅続落、米ハイテク株下落に中東情勢が重し―半導体関連中心に軟調＝１６日前場

2023-10-16 11:47:00.0

　１６日前場の日経平均株価は前週末比５２９円２１銭安の３万１７８６円７８銭と大幅続落。朝方は、前週末の米国株式市場でハイテク株が下落した流れを受け、半導体関連株中心に広範囲に売りが先行した。イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻の準備を整え、中東情勢の悪化懸念も重しとなった。株価指数先物にまとまった売りが出たこともあり、日経平均は下げ幅を拡大し、前場終盤には３万１６７１円１１銭（前週末比６４４円８８銭安）まで下押しした。その後、下げ渋ったが、戻りは限定された。

　日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035>の６７円強を筆頭にアドバンテスト<6857>が５５円強、ファーストリテ<9983>が２０円弱と続いた。東証業種別株価指数（全３３業種）では、空運、機械、陸運、海運など３０業種が値下がりし、鉱業、石油石炭製品、パルプ・紙の３業種が値上がりした。東証プライム銘柄の８６．２％が下落した。

　東証プライムの出来高は６億６０３０万株、売買代金は１兆６９０５億円。騰落銘柄数は値上がり２２５銘柄、値下がり１５８４銘柄、変わらず２７銘柄。

　市場からは「中東情勢が警戒され、売り仕掛けが入りやすい状態だ。日経平均は下の『マド』（６日高値３万１１６０円４５銭−３連休明け１０日安値３万１３１４円６７銭）を埋める可能性がある。ただ、ロシア・ウクライナ戦争のように長期化するとはみておらず、さらに下げが加速するようなら格好の買い場になろう」（中堅証券）との声が聞かれた。

　業種別では、ＪＡＬ<9201>、ＡＮＡ<9202>などの空運株が軟調。ダイキン<6367>、日立建機<6305>、ＳＭＣ<6273>などの機械株も安い。小田急<9007>、京王<9008>、京成<9009>などの陸運株や、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽<9107>などの海運株値を下げた。エムスリー<2413>、リクルートＨ<6098>、セコム<9735>などのサービス株や、三井不<8801>、三菱地所<8802>、住友不<8830>などの不動産株も売られた。ＨＯＹＡ<7741>、ニコン<7731>、東精密<7729>などの精密株もさえない。

　半面、ＩＮＰＥＸ<1605>、石油資源<1662>などの鉱業株や、ＥＮＥＯＳ<5020>、コスモエネＨ<5021>などの石油石炭製品株が堅調。王子ＨＤ<3861>、レンゴー<3941>などのパルプ・紙株も引き締まった。

　個別では、ＤＤグループ<3073>、東名<4439>、ベイカレント<6532>などが値下がり率上位。半面、ＩＤＯＭ<7599>、良品計画<7453>、サインポスト<3996>などの上げが目立った。

提供：ウエルスアドバイザー社