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国内市況ニュース

日経平均は60円安と3日続落、欧米株安で売り先行も一時上げ転換=18日前場

2023-08-18 11:49:00.0

 18日前場の日経平均株価は前日比60円79銭安の3万1565円21銭と3日続落。朝方は、17日の欧米株式市場で、金融引き締めの長期化懸念などから主要株価指数が軒並み下落した流れを受け、売りが先行した。複数メディアが、中国不動産開発会社の中国恒大集団が17日、NY連邦破産裁判所に破産法第15条の適用を申請したと報じ、中国景気の先行き不安も重しとなった。日経平均は先物主導で寄り付き後まもなく3万1275円25銭(前日比350円75銭安)まで急降下した。一巡後は買い戻しや押し目買いに上げに転じ、前場終盤には3万1644円89銭(同18円89銭高)まで値を上げた。その後は再度マイナス圏に押し戻されたが、下値は限定された。月初の戻り高値(取引時間中)3万3488円77銭から一時2200円超下落したことで、買いを誘いやすいとの見方もあった。

 日経平均マイナス寄与度では、ファーストリテ<9983>の20円強を筆頭にダイキン<6367>、信越化<4063>が11円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、電気・ガス、小売、医薬品、建設など27業種が値下がりし、海運、鉱業、石油石炭製品など6業種が値上がりした。東証プライム銘柄の67.1%が下落した。

 東証プライムの出来高は5億6358万株、売買代金は1兆4145億円。騰落銘柄数は値上がり519銘柄、値下がり1231銘柄、変わらず84銘柄。

 市場からは「きのう同様に、日経平均が3万1500円割れの水準に突っ込んだことで買い戻し的な動きが出た。ただ、米長期金利の上昇を背景とする米株安リスクは消えておらず、なお調整は尾を引くとみられる」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東電力HD<9501>、中部電力<9502>、関西電力<9503>、中国電力<9504>などの電気・ガス株が軟調。三越伊勢丹<3099>、高島屋<8233>、7&iHD<3382>などの小売株も安い。第一三共<4568>、中外薬<4519>、大塚HD<4578>などの医薬品株や、大和ハウス<1925>、積水ハウス<1928>、鹿島<1812>などの建設株も売られた。ニッスイ<1332>、マルハニチロ<1333>などの水産・農林株や、小田急<9007>、西武HD<9024>、NXHD<9147>などの陸運株も値を下げた。

 半面、川崎汽<9107>、商船三井<9104>などの海運株が堅調。鉱業株では、INPEX<1605>が高い。ENEOS<5020>、出光興産<5019>などの石油石炭製品株も引き締まった。大王紙<3880>、北越コーポ<3865>などのパルプ・紙株も値を上げた。

 個別では、ギフティ<4449>、オンワードH<8016>、住友林<1911>などが値下がり率上位。半面、TOB(株式公開買い付け)対象のT&K<4636>(監理)がストップ高カイ気配となり、円谷FH<2767>、テスHD<5074>などが値上がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社