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プラチナ講演
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社

「半導体」「5G」に吹くAIの
追い風を長期資産形成へ

  • 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社常務執行役員
     大野 宏央氏

テクノロジーの発展の土台となる「基幹技術」に注目して投資

 三井住友トラスト・アセットマネジメントは、投資家の皆様の長期安定運用に資するプロダクトを提供することに強い使命を抱き、様々な運用商品を提供してきました。そんな当社が近年、とりわけ声高に、長期投資の観点で注目を促してきたのが「テクノロジーの進化」への投資です。現在、デジタル化の進展(DX)と環境問題への対応(GX)が世界規模の社会課題になっており、その両方でデジタルイノベーション(技術革新)が求められています。その規模、成長性を踏まえれば、資産形成の手段としてデジタルイノベーションへの投資を検討しない手はありません。

 とはいえ、単にデジタル分野への投資であれば選択肢は無限にあります。具体的に何に投資すればよいのでしょうか。結論から申せば、当社では、イノベーションを支える“基幹技術”に注目し、着実に需要が発生する分野に投資することで、社会の変革・成長に伴うリターンを確実に、かつ長期的に捉えることができるのではないかと考えています。

 そんな基幹技術として、第一に注目しているのが「半導体」です。図表①を見ていただくと分かりやすいのですが、産業のDX・GXを進めるためのテクノロジーは、全体に浸透するまでには、何段階か重要となる基幹技術が存在します。その土台部分にあるのが「半導体」です。半導体は「産業のコメ」と呼ばれるように、現代のあらゆるデジタル技術を支える重要な部品だからです。

大野 宏央氏

三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
常務執行役員
大野 宏央

図表①ポイントは“基幹技術”を押さえること

図表①ポイントは“基幹技術”を押さえること

 そしてもう一つ、重要な基幹技術として考えられるのが、図表①で半導体の1段階上にある、「デジタルインフラ」関連の技術です。特に当社では、データセンターや通信設備を高速ネットワークで結ぶ「5G(第5世代移動通信システム)」に注目しています。

 社会のDX・GXは、世界規模で加速度的に進化しており、半導体や5Gは将来的に莫大な経済効果をもたらすと期待されます。まず半導体市場について言えば、好不況の波を繰り返しながらも、2030年までに、2020年対比約2.3倍の165兆円規模に。そして半導体を起点に拡大する5Gなどのデジタルインフラ市場は、2030年までに、2021年対比約3倍の355兆円くらいまで拡大すると予想されています。

5G導入の各段階に合わせポートフォリオを入れ替え

 特に、これから「半導体」や「5G」の成長の主要なドライバーになると目されているのが、AI(人工知能)の発展です(図表②)。生成AI市場は、2032年までに、2023年対比で約19倍となる240兆円規模に拡大すると試算されています。半導体はそんなAIを開発する上でも絶対に欠かせない基幹技術であり、とりわけ画像処理を得意とするGPUと呼ばれる最先端半導体は、自動運転やメタバース(仮想空間)など、あらゆる生成AIの活用シーンで実装されていくと予想されています。先述の生成AI市場の成長のうち、実に約3割が半導体分野の拡大によるものだと予想されています。

図表②生成AI市場の分野別成長予測

図表②生成AI市場の分野別成長予測

 また生成AIの発展のためには、より多くの情報を学習させ、膨大なデータを蓄えておくことが必要になります。当然、データセンターや通信、電源設備などのインフラへの投資が必要になりますし、それらをつなぐネットワークを整備する必要があります。加えて、AIを搭載したIoT機器が世の中に普及するにつれて、データの通信量は爆発的に増大するでしょう。5Gを含む「インフラ」分野も、AI市場の成長の約3割を担うと見込まれています。

 当社では、そうした成長機会を皆様の長期資産形成に紐づけてもらうべく、「半導体」「5G」関連のグローバル株式に投資するファンドを設定しています。それらのファンドの運用にあたっては、AI拡大の追い風を受けて、両分野でどのような投資機会に魅力が生まれるのか常にアンテナを張り巡らせ、投資先を厳選しながらポートフォリオを組んでいます。当社のリサーチを基に、2025年に魅力が高まると考える半導体・5Gの投資テーマを3つ、図表③でご紹介しています。

図表③生成AIの需要拡大に伴う、2025年の注目テーマ

図表③生成AIの需要拡大に伴う、2025年の注目テーマ

 なお5G分野では、2017年から2024年にかけて、インフラ整備期→商用化導入期→商用化普及期というふうに、5Gが社会に普及するにつれて投資妙味が生まれるセクターがどんどん移り変わってきました。そこで、当社の5Gファンドでは、5G導入のフェーズが移行するにつれて、注目するセクターや、ポートフォリオの中身を機動的に入れ替えることで、5Gの成長力を瞬間的ではなく、長期的なパフォーマンスに変えることに成功してきました。

 ちなみにAIがこのまま普及していくと、通信量の増加などで世界のデータセンターにおける電力需要は今後25年間でおよそ200倍以上に膨れ上がるとの試算もあり、電力供給が限界を迎えるとも言われています。一方で、現在5Gの進化形として研究・開発が進む次世代通信規格「6G」ならば、消費電力を現在の100分の1に抑えられ、電力問題を解消できる期待が持たれています。そうした社会のパラダイムシフトに繋がる大きな可能性も秘めている点も、「半導体」や「5G」といった基幹技術への投資の醍醐味だと言えるでしょう。

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