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プラチナ講演
三菱UFJアセットマネジメント株式会社

資産運用を成功に導く
全世界株式を対象にした「長期投資力」

  • 三菱UFJアセットマネジメント株式会社投信営業第一部
    チーフマネジャー
     刈谷 明子氏

短期の変動に一喜一憂せず株式市場にとどまり続ける

 私たちは個人の資産運用では「長期投資力」、すなわち投資を続けること、市場にとどまり続けることが重要と考えます。

 国内の公募株式投資信託の残高は2024年10月末時点で約136兆円と過去最高水準に達しており、とくに2024年1月から始まった新NISA(少額投資非課税制度)をきっかけに資金流入が加速しています。また、当社独自のアンケート調査の結果によると、20代~70代までの投資に関心がある層のうち56%が商品選びのポイントとして「長期投資に向いているかどうか」を挙げています。

 2024年の株式市場は年初来、米国株式・世界株式・国内株式ともに右肩上がりでした。しかし、2024年8月の日銀のサプライズ利上げにより、日経平均株価は1日で4400円超と過去最大の下落を記録しました。株価は短期的には上下を繰り返し、ときにショックと呼ばれるほど大きく下落することがあります。2008年のリーマン・ショック前後では、全世界株式のパフォーマンスは最高値から最小値まで58%値下がりしました(図表①)。

刈谷 明子氏

三菱UFJアセットマネジメント株式会社
投信営業第一部
チーフマネジャー
刈谷 明子

図表①下落相場を乗り越えてきた株式市場

図表①下落相場を乗り越えてきた株式市場

 頭では長期投資の重要性は理解していても、実際に投資している資産が一気に半分以下に下落してしまうと保有し続けることが怖くなるかもしれません。途中で売却したり、ある程度価格が回復した段階で手放したりして、その後は資産運用をやめてしまうケースも少なくないと思います。

 しかし図表①の右側のように、長期でみれば株式市場は回復し、その後も上昇を続けてきました。株式投資でしっかりリターンを獲得するには、短期的な変動に一喜一憂して売買を繰り返すのでなく、どっしりと構えて株式市場にとどまり続けることが大切ではないでしょうか。いわば、この「長期投資力」が資産運用を成功に導くと考えます。

 図表②は、2003年から2023年まで全世界株式に積立投資したシミュレーションの結果をまとめたものです。黄色で示した毎年の最安値で投資した場合の年率リターンは7.5%、ピンク色の投資タイミングを計らず毎月一定額を積み立てたケースは6.5%と、その差は1%程度でした。一方で、青色で表した毎年の最高値の時に投資してしまっても年率リターンは5.8%と、前者の2つのケースとそれほど大きな違いはありませんでした。投資タイミングの違いより、株式市場にとどまらなかったことで逃すリターンのほうがはるかに大きいといえます。

図表②投資タイミングは重要?

図表②投資タイミングは重要?

 また、2014年1月から2024年3月における全世界株式の期間別リターン(円換算ベース)を調べると、投資期間が1年間の場合はマイナスリターンの月が22回ありました。ただし、投資期間が5年になるとマイナスリターンの月はゼロでした。あくまでも当該期間におけるデータですが、長期投資の「長期」は5年が一つの目安になるといえそうです。

 全世界株式のパフォーマンスと世界の経済規模を示す名目GDP(国内総生産)の推移を比較すると、前者は後者の拡大に沿って上昇しています。世界の人口は毎年8000万人以上増えており、これはドイツの人口とほぼ同じです。国連によると、世界の人口は現在約82億人、2050年には約97億人まで増えると推計されています。

 世界経済は人口増加を背景に持続的な成長が見込まれています。世界株式への投資によって世界経済全体の成長を享受することは、有効な資産形成手段といえるでしょう。また、資産運用ではタイミング投資ではなくて投資を続ける、市場にとどまり続けること、すなわち長期投資力が株式を資産運用のエンジンとして生かす決め手になると考えます。

5年から10年の目線で大きなリターン獲得を目指す

 当社では、世界の年金基金にも選ばれている「長期投資の哲学」を掲げた世界株式ファンドを提供しています。同ファンドでは、年金運用に定評があるベイリー・ギフォード社が得意とする「長期的な視野(LongTerm)で、新興国を含む世界の株式(Global)を投資対象とし、その成長性(Growth)に期待する」というLTGG戦略を活用し、5年から10年の長期目線で大きなリターンを獲得することを目指しています。

 LTGG戦略は2004年2月に運用をスタートしました。設定日を100とすると、運用開始から20年後の2024年10月末現在の資産評価額は1490にまで成長しており、約15倍というパフォーマンスを挙げています。

 世界的な大企業の米国のアマゾン・ドット・コムには2004年11月から、最近話題のエヌビディアには2016年9月から投資を開始して、現在も株式を保有しています。エヌビディアが手がけるGPU(画像処理を行う半導体)は、2016年当時は主にゲームなどで使われていました。LTGG戦略の運用担当チームは、大量のデータを迅速に処理する能力はAI(人工知能)などのディープラーニング(機械学習)に最適との仮説を立て、将来AIが爆発的に普及すればエヌビディアのGPUが市場シェアを獲得する可能性があると判断して投資に踏み切りました。

 その予見どおり、エヌビディアの売上高は8年間で約12倍となり、世界のAI業界をリードする企業へ発展しました。同社の株価は2021年から2022年にかけて63%も下落しましたが、運用担当チームはエヌビディアの経営陣と会話しながら同社の成長を信じ辛抱強く保有を続けました。その結果、2024年10月末の株価は投資開始時に比べて約78倍となり、LTGG戦略のパフォーマンスに大きく貢献しています。

 来たるAIブームとその恩恵を享受するエヌビディアを見抜いた本ケースは、一時的な株価下落に動揺せず、投資を続ける長期投資力が発揮された一例といえるでしょう。皆さまの積立投資などを通じた資産づくりに、LTGG戦略をベースにした当社のファンドをご活用いただければ幸いです。

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