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日経平均は214円安と大幅に5日続落、先物売りに再度軟化―ETFの分配金捻出売りを警戒=10日前場

2023-07-10 11:47:00.0

 10日前場の日経平均株価は前週末比214円54銭安の3万2173円88銭と大幅に5営業日続落。朝方は株価指数先物買いを支えに小高く始まったが、前週末の米株安や円高・ドル安が重しとなり、いったん下げに転じた。ただ、日経平均が前週末に大幅に4日続落した反動で自律反発狙いの買いも入りやすく、前場の早い段階で3万2558円98銭(前週末比170円56銭高)まで値を上げる場面もあった。一巡後は上値が重くなり、先物に断続的な売りが出て再度軟化し、一時3万2082円94銭(同305円48銭安)まで下落した。10日の指数連動型ETF(上場投資信託)の分配金捻出に伴う売りが警戒された。前引けにかけては下げ渋ったが、戻りは限定された。なかで、値がさ主力株中心に軟調となり、指数を圧迫した。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035>の27円強を筆頭にファストリテ<9983>が18円強、アドバンテス<6857>が17円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、海運、輸送用機器、医薬品など24業種が値下がりし、鉱業、小売、パルプ・紙など9業種が値上がりした。

 東証プライムの出来高は7億1179万株、売買代金は1兆7226億円。騰落銘柄数は値上がり1074銘柄、値下がり692銘柄、変わらず69銘柄。

 市場からは「きょうのETFの分配金捻出売りをにらみ、先物に仕掛け的な動きが出たようだ。ただし、あくまでも短期的な需給要因によるものであり、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は棄損しておらず、あすはしっかりした展開になるのではないか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、商船三井<9104>、川崎汽<9107>、郵船<9101>などの海運株が軟調。トヨタ<7203>、日産自<7201>、ホンダ<7267>、スズキ<7269>などの輸送用機器株も安い。第一三共<4568>、塩野義薬<4507>、中外薬<4519>などの医薬品株や、任天堂<7974>、バンナム<7832>、アシックス<7936>などのその他製品株も値を下げた。HOYA<7741>、ニコン<7731>などの精密株や、ソニーG<6758>、京セラ<6971>、安川電機<6506>などの電機株も売られた。

 半面、INPEX<1605>、石油資源<1662>などの鉱業株が堅調。ストップ高の良品計画<7453>や、ライフコーポ<8194>、ニトリHD<9843>などの小売株も買われ、日本紙<3863>、中越パ<3877>などのパルプ・紙株も高い。ENEOS<5020>、出光興産<5019>などの石油石炭製品株も引き締まった。

 個別では、サニーサイド<2180>、ソシオネクス<6526>、エスクロAJ<6093>などが値下がり率上位。半面、日コンセプト<9386>、リョービ<5851>、オンワードH<8016>などが値上がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社