株式講座 上級編
第16章 玉(株)の集め方も千差万別
玉(株)の集め方には千差万別といっていいほどいろいろなやり方があります。なぜ玉を集めるかというと、多数の株を持ってその株の上昇による利益を得るほか、M&Aを行うため、あるいはM&Aされそうな株を予め集めておき、M&Aが発表されたらこれに応募するなど色々と目的はあるでしょう。
株集めが行われていると簡単に見破れる方法を2、3例示しておきます。
まず一つは、動いていなかった株を突然ストップ高まで買い上がるなど、わざと注意を向けさせる手法です。それまで動きがなかったため売却行動に出なかった株主に、「この近辺の株価なら売却したい」と売りを誘うやり方です。
急伸した後買いの手を抜くと、株価はその近辺から下落してきます。提灯買いをしたセミプロなども投げに出ます。こうした玉を急伸した高値より少し下の値で拾うと、あまり時間をかけないで玉が集まるのです。しばらくしてまだ予定数に達しなければ、もう一度この方法で玉集めができます。あまり何回も行うと、売り惜しむ投資家が出てくるので、実際の相場の動きを見ながら行うことが多いようです。
もう一つは、人気薄になって時間が経っている銘柄の下値をコツコツ買い集める方法です。上記二例は価格を利用するか時間をかけるという方法です。
もう一例は、見せ玉(にぎわっているように装うため大量の玉を場にさらし、約定寸前に取り消す)を使う方法ですが、これは法律で禁止されています。中心は買い玉の規制ですが、法律的には売り玉でも当然禁止です。
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