純資金流入額は1兆1,650億円、2カ月連続の減少、国内株式型が大幅減−2024年9月推計資金流出入
2024-10-04
ウエルスアドバイザーの独自推計によると、2024年9月の国内公募追加型株式投信(ETF除く)の純資金流出入額は1兆1,650億円の純資金流入となった。16カ月連続の流入超過となり、純資金流入額は9カ月連続で1兆円を超えたが、前月比14.4%減と2カ月連続で減少した。国内株式型で純資金流入額が大幅に減少した。
ウエルスアドバイザーの大分類別で「国際株式型」が8,784億円の純資金流入となり、51カ月連続の流入超過かつ大分類別でトップとなった。
国際株式型をカテゴリー別に見ると、「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」が3,797億円の純資金流入となり12カ月連続で全カテゴリーにおける純資金流入額トップとなった。「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が3,676億円の純資金流入で前月に続いて第2位となった。
個別ファンドでは、純資金流入額上位25ファンドのうち17ファンド(前月は16ファンド)を国際株式型が占めた。「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」が1,468億円の純資金流入となり11カ月連続で個別全ファンド中トップとなった。「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が第2位、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」が第3位、「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」(愛称:世界のベスト)が第4位と、第1位から第4位までは前月から変わらなかった。
30日設定の「グローバル・オポチュニティ・パートナーズ・ファンド」が312億円の純資金流入で第7位、同じく30日設定の「野村 ブラックロック世界優良企業厳選ファンドBコース」が155億円の純資金流入で第13位となった。
図表1:大分類別の純資金流出入額
※対象は、国内公募追加型株式投信(ETF除く)
※2024年9月はウエルスアドバイザー推計値
バランス型が第2位、国内株式型は第3位も前月比68.6%減
大分類別で「バランス型」が949億円の純資金流入となり、第2位となった。カテゴリー別では、リスク性資産(株・REIT)のウエイトが50%以上〜75%未満の「バランス」が711億円となり、全カテゴリー中で第4位。個別ファンドでは「のむラップ・ファンド(普通型)」が96億円の純資金流入となり、個別全ファンド中第23位となった。
「国内株式型」は919億円の純資金流入となった。大分類中で第3位となったが、純資金流入額は前月比68.6%減少した。カテゴリー「国内大型グロース」が181億円の純資金流出と、1,460億円の純資金流入であった前月から流出超過に転じた。主要因は225連動型ファンドで、前月の1,200億円超の純資金流入から9月は174億円の純資金流出となった。
一方、2日設定の「野村 日本新鋭成長株ファンド」が477億円の純資金流入で第5位となったほか、12日設定の「ひふみクロスオーバーpro」が97億円の純資金流入で第22位となった。なお、「野村 日本新鋭成長株ファンド」は設定日当日に、以降の新規購入申込受付けを一時停止すると発表した。ファンドの投資対象市場の流動性等を総合的に検討した結果、「運用資産規模を適正な範囲に維持するため」としている。
REIT型のうち「国内REIT型」は260億円の純資金流出(前月は250億円の純資金流出)と流出超過が続いたが、「国際REIT型」は260億円の純資金流入(同128億円の純資金流出)と5カ月ぶりの流入超過となった。米金利の低下を背景に米国REITに投資するファンドが流入超過に転じた。
図表2:2024年9月の純資金流入額上位10ファンド
ファンド名 | 純資金 流入額 (億円) |
---|---|
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | 1,468 |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 1,204 |
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型 | 635 |
インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型) | 502 |
野村 日本新鋭成長株ファンド | 477 |
外国株式SMTBセレクション(SMA専用) | 377 |
グローバル・オポチュニティ・パートナーズ・ファンド | 312 |
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし) | 210 |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 207 |
国内債券SMTBセレクション(SMA専用) | 200 |
※ウエルスアドバイザー推計値
※資金流出入の詳細は以下のPDFをご覧ください