株式講座 上級編

第14章 会社の発表数字、途中経過の数字はどの程度信用できるか

投資家の中でも疑い深い人は、上場会社の発表する数字、売上高とか経常利益、一株利益は本当に信用できるのかどうかわからないという人もいます。予想数字の場合変更されることが多いからだそうです。予想とはいってもそれなりに、いろいろな要因を考えて作られているのだろうし、上でも下でもぶれるだけで会社が想定していた状況が実際とは食い違っているのだから、今回増額修正であっても次回の予想数字は逆に減額となるかもしれないというのです。その危険性は除けませんが、企業の癖として、慎重すぎる派なのか、それとも楽観すぎる派なのか、と経験で見分けていくしかないかもしれません。

投資者保護などの観点から、内部統制の法的規制を強めた会社法、金融商品取引法(証券取引法の改正)が成立。虚偽記載などの罰則も強化されました。コンプライアンスが格段に強化され、外部の目も今まで以上に届くようになりました。一方で、国内では、オリンパスが過去の有価証券投資で受けた損失を隠すために、不自然な企業買収を行い、粉飾決算により処理を行った問題が発生しました。ただ、このような確信犯的操作でなければ信用に足ると見ていいでしょう。

例えば、個別企業の部門や店別の月次売り上げなどを途中経過として公表するケースもあります。このような決算数字などに比べよりゆるい基準で済むものであっても、基準がゆるいからといって、企業がわざわざ虚偽の数字を発表する利益は無いと考えられます。ネット上では、うわさなど真偽不明なものが多いとみられますが、企業の公式ホームページで公表されたデータなどは、額面どおり受け取ってよいとみられます。

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