2024年8月5日、日経平均株価は過去最大の下落幅を記録。過去10年、世界経済は概ね足並みを揃えて成長してきましたが、今後10年はより不確実性が高まり、成長のペースも地域間・資産間の格差が拡大する可能性があります。個人投資家の中長期での資産形成においては、安定したリターンの獲得に向けてポートフォリオ・ベースでの判断が一層重要となり、分散投資を今一度考えるべき局面を迎えているのではないでしょうか。
分散には「資産分散」、「地域分散」、購入タイミングを分散する「時間分散」があります。投資というと株式を連想される方が多いなか、「資産分散」においては、株式と異なる値動きをする債券を併せ持つポートフォリオを構築することで、株式を単体で運用するよりも相対的にリスクを抑え、安定したリターンを得ることが可能となります。
また、債券投資の最大の特徴は、保有期間中に継続的に得られる利息(インカム)収入です。長期間投資することで積み上がった債券のインカム収入は、価格下落時にマイナス分を吸収する「クッション」として機能し、運用ポートフォリオ全体の収益を安定させる役割が期待できます。
ピムコジャパンリミテッド
常務執行役員
投資信託営業部長
エグゼクティブ バイス プレジデント
松沢 稔氏
PIMCOは、創業以来50年以上、債券アクティブ運用のリーディング・カンパニーとして、複雑化する債券市場に投資する様々な金融商品を開発し、投資家に提供してきました。ポートフォリオでの分散投資に不可欠な債券は、リターン向上だけを目的にしない投資家の存在など、株式とは異なる一面を持ち合わせており、アクティブ運用の優位性が強いユニークな資産クラスです。
運用会社としてのPIMCOの特長は、経済見通しの策定に力を入れている点です。一般に債券は金利の動向によって価格が上下するため、債券投資家にとっては景気動向の見極めが重要な差別化要因となります。
1980年代に開始し、年4回開催される「経済予測会議」は、世界各地のPIMCOの投資プロフェッショナルのみでなく、元米連邦準備理事会(FRB)議長や英国首相経験者などの外部アドバイザーも一堂に会し、年3回短期(半年から1年程度)と年1回長期(3年から5年)の経済展望を議論します。
こうして作成されるPIMCO経済見通しは、2008年金融危機や2010年に顕在化した欧州債務問題などを市場に先駆けて予測した実績を有しています。近年ではテクノロジーを駆使したデータ分析や、最先端の行動科学の視点を運用プロセスに取り入れるなど、より確信度の高いベスト・アイデアを常にポートフォリオに反映するようPIMCOの運用プロセスは進化を続けています。加えて、リスクや投資機会に関する情報を多様な視点から検証してポートフォリオに反映するように設計されており、預かり資産のうちベンチマークを上回る運用実績をあげている割合は84%にのぼります(2024年7月末時点、5年超、報酬控除後)*。
また、近年では、伝統的な債券の枠組みを超えてオルタナティブ(代替投資)の領域にも拡大しており、債券のみならず不動産の領域でも世界最大級の投資家です。
中長期の資産形成には欠かせない資産クラスの一つである債券の利回りはいま、歴史的にも非常に魅力的な水準にあります。世界最大級のアクティブ債券運用会社として世界中の機関投資家や個人投資家の皆様から支持されてきたPIMCOの運用戦略を日本の投資家の皆様にも提供することで、「債券投資を、未来の力に」つなげていただきたいと考えています。イベント当日のプレゼンやブースでの資料、ミニセミナーを通じて、債券という魅力的な資産クラスへの理解を深めていただければ幸いです。
*過去の実績は将来の運用成果を保証、示唆するものではない。運用期間が5年超のPIMCOのポートフォリオ・ベース。報酬等控除後のパフォーマンスをポートフォリオの主要ベンチマークと比較。任意期間中にポートフォリオのパフォーマンスがプラスであったことを示すものではない。