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国内市況ニュース

日経平均は62円安と3日続落、朝高後に下げ転換―長期金利上昇に円高が重し=11日前場

2023-09-11 11:52:00.0

 11日前場の日経平均株価は前週末比62円80銭安の3万2544円04銭と3営業日続落。朝方は、前週末の欧米株高を支えに買いが先行し、日経平均は前場早々に3万2746円14銭(前週末比139円30銭高)まで値を上げた。ただ、一巡後は下げに転じた。日銀の植田和男総裁が物価上昇に確信が持てればマイナス金利解除も選択肢との認識を示したと報じられ、緩和修正観測から国内長期金利が上昇するとともに円高・ドル安に傾き、重しとなった。下げ幅を拡大し、一時は3万2410円31銭(同196円53銭安)まで下落した。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。なかで、金利上昇を背景に割高感が意識された値がさ半導体関連株を中心に下落し、指数を圧迫した。

 一方、マイナス金利の解除期待が追い風となるメガバンクなど時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成されたるTOPIX(東証株価指数)コア30を中心に高く、TOPIXの3営業日ぶりの反発(前週末比2.43ポイント高の2361.45ポイント)につながった。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035>の49円弱を筆頭にアドバンテスト<6857>が26円弱、リクルートH<6098>が18円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、不動産、サービス、機械、海運など19業種が値下がりし、銀行、保険、電気・ガスなど14業種が値上がりした。東証プライム銘柄の51.0%が下落した。

 東証プライムの出来高は6億6726万株、売買代金は1兆5967億円。騰落銘柄数は値上がり835銘柄、値下がり936銘柄、変わらず64銘柄。

 市場からは「緩和修正観測の一部報道が重しとなったが、影響は限定的だった。金利上昇は、不動産株や半導体関連などには逆風だが、一方で金融株のサポート要因となっている。いずれにしろ、13日発表の米8月CPI(消費者物価指数)待ちで、積極的には動きづらい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、住友不<8830>、三井不<8801>、三菱地所<8802>、東建物<8804>などの不動産株が下落。エムスリー<2413>、サイバー<4751>などのサービス株も安い。ダイキン<6367>、三菱重工<7011>、SMC<6273>などの機械株も値を下げ、川崎汽<9107>、商船三井<9104>などの海運株もさえない。ルネサス<6723>、レーザーテク<6920>、キーエンス<6861>、オムロン<6645>などの電機株も売られた。

 半面、りそなHD<8308>、三井住友<8316>、三菱UFJ<8306>、みずほ<8411>などの銀行株が上昇。第一生命HD<8750>、T&DHD<8795>、かんぽ生命<7181>などの保険株も高い。関西電力<9503>、東電力HD<9501>、九州電力<9508>などの電気・ガス株も値を上げた。

 個別では、gumi<3903>、ベステラ<1433>、HEROZ<4382>などの下げが目立った。半面、フリービット<3843>、アイル<3854>がストップ高となり、JMDC<4483>も一時ストップ高。

提供:ウエルスアドバイザー社