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日経平均は１０３円高と３日続伸、米株高で買い先行も一時下げ転換―半導体関連株安は重し＝８日前場

2023-08-08 11:56:00.0

　８日前場の日経平均株価は前日比１０３円５４銭高の３万２３５８円１０銭と３営業日続伸。朝方は、買いが先行した。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が一段の利上げに慎重な見方を示し、７日の米国株式市場で主要株価指数がそろって上昇。円安・ドル高基調もあって、日経平均は前場中盤に３万２５３９円８８銭（前日比２８５円３２銭高）まで上伸した。ただ、時間外取引での米株価指数先物安もあって先物売りを交えていったん下げに転じ、一時３万２２３８円５９銭（同１５円９７銭安）まで軟化した。その後はプラス圏に持ち直し、前引けにかけて３万２３００円台半ばで推移した。なかで、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>などの半導体関連株が安く、指数の重しとなった。

　日経平均プラス寄与度では、ソフバンＧ<9984>の１７円強を筆頭にダイキン<6367>が１６円強、ファストリテ<9983>が１４円強と続いた。東証業種別株価指数（全３３業種）では、電気・ガス、海運、食料品など２４業種が値上がりし、保険、精密、石油石炭製品など９業種が値下がりした。東証プライム銘柄の５５．６％が上昇した。

　東証プライムの出来高は７億４３２０万株、売買代金は１兆９５６５億円。騰落銘柄数は値上がり１０２０銘柄、値下がり７５０銘柄、変わらず６３銘柄。

　市場からは「時間外の米株先物が安く、今晩の米株安への警戒感がある。日経平均は、基本的に上値が重く、１０日のＳＱ（特別清算指数）算出に向けて３万２０００円割れの可能性がある」（銀行系証券）との声が聞かれた。

　業種別では、中部電力<9502>、関西電力<9503>、東ガス<9531>などの電気ガス株が堅調。川崎汽<9107>、郵船<9101>、商船三井<9104>などの海運株も高い。明治ＨＤ<2269>、味の素<2802>、サントリＢＦ<2587>などの食料品株や、三井不<8801>、三菱地所<8802>、東急不ＨＤ<3289>などの不動産株も買われた。住友ゴム<5110>、浜ゴム<5101>などのゴム製品株や、ダイキン<6367>、コマツ<6301>、クボタ<6326>などの機械株も値を上げた。

　半面、東京海上<8766>、第一生命ＨＤ<8750>などの保険株が軟調。ＨＯＹＡ<7741>、東精密<7729>などの精密株も安い。出光興産<5019>、コスモエネＨ<5021>などの石油石炭製品株や、日本紙<3863>、三菱紙<3864>などのパルプ・紙株もさえない。

　個別では、プロパティＡ<3464>がストップ高カイ気配となり、ブラザー<6448>、ティラド<7236>などの上げが目立つ。半面、スペース<9622>、ＬＩＦＵＬＬ<2120>、ユナイテッドアローズ<7606>などが値下がり率上位。

提供：ウエルスアドバイザー社