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国内市況ニュース

日経平均289円高と大幅に3日続伸、午後は伸び悩む―バフェット効果で大手商社の上げ目立つ=11日後場

2023-04-11 15:23:00.0

 11日後場の日経平均株価は前日比289円71銭高の2万7923円37銭と大幅に3営業日続伸。朝方は、買いが先行した。日銀の植田和男総裁が10日夜の就任会見で現状の大規模な金融緩和策について「継続することが適当」と述べ、円安・ドル高が進行。これを受け、輸出関連株中心に堅調に始まった。先物にまとまった買い物が入ったこともあり、日経平均は前場終盤に2万8068円39銭(前日比434円73銭高)まで上昇した。米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が11日、日本株に追加投資を検討したいと述べたと伝わり、一段高につながった。

 ただ、一巡後は戻り売りに抑えられ、次第に上値が重くなり、大引けにかけて伸び悩んだ。なかで、バフェット氏が5大商社株の保有比率を引き上げたことに言及したと報じられたこともあり、大手商社株の上げが目立った。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035>の57円強を筆頭にファーストリテ<9983>が26円強、テルモ<4543>が17円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、卸売、精密、非鉄金属など30業種が値上がりし、医薬品、空運、水産・農林の3業種が値下がりした。東証プライム銘柄の75.4%が上昇した。

 東証プライムの出来高は10億4600万株、売買代金は2兆5260億円。騰落銘柄数は値上がり1385銘柄、値下がり365銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「前場終盤にバフェット氏の追加投資報道で先物に機械的な買いが走ったが、投資は価格次第という条件付きのようで、反応し過ぎた面もある。いずれにしろ、上値では戻り売りが出やすく、米経済指標など今後のスケジュールを考えると、買い進める状況にはない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、丸紅<8002>、住友商<8053>、伊藤忠<8001>など大手商社株を中心に卸売株が上昇。テルモ<4543>、HOYA<7741>、ニコン<7731>などの精密株や、住友鉱<5713>、三菱マテリアル<5711>、UACJ<5741>などの非鉄金属株も高い。住友不<8830>、三井不<8801>、三菱地所<8802>などの不動産株も堅調。ENEOS<5020>、コスモエネH<5021>などの石油石炭製品株や、INPEX<1605>、三井松島HD<1518>などの鉱業株も値を上げた。アドバンテスト<6857>、ファナック<6954>、TDK<6762>、京セラ<6971>などの電機株も買われた。

 半面、第一三共<4568>、武田薬<4502>などの医薬品株が軟調。JAL<9201>、ANA<9202>などの空運株もさえず、サカタのタネ<1377>などの水産・農林株も安い。

 個別では、SHIFT<3697>、ライフコーポ<8194>、UNEXTH<9418>などが値上がり率上位。半面、HEROZ<4382>、ライク<2462>、IKKHD<2198>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社