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国内市況ニュース

日経平均は529円高と大幅反発、米株高・円安進行で買い優勢―東証プライム銘柄8割が上昇=28日前場

2023-08-28 11:53:00.0

 28日前場の日経平均株価は前週末比529円75銭高の3万2154円03銭と大幅反発。朝方は、広範囲に買い優勢で始まった。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が25日に国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演したが、無難に通過し、前週末の米主要株価指数がそろって上昇。円安進行も支えとなった。日経平均は前週末に急反落した反動もあって上げ幅を拡大し、前場終盤には3万2156円74銭(前週末比532円46銭高)まで上伸した。その後も高値圏で推移した。中国株高も手掛かり視された。

 ただ、福島第1原発の処理水の海洋放出に伴い、中国での日本製品の不買呼び掛けや、訪日団体旅行の予約キャンセルが報じられ、百貨店などのインバウンド(訪日外国人観光客)関連銘柄への売りも目立った。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983>の52円弱を筆頭に東エレク<8035>が42円強、ダイキン<6367>が33円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、機械、石油石炭製品、保険、輸送用機器、電機など30業種が値上がりし、空運、小売、陸運の3業種が値下がりした。東証プライム銘柄の80.4%が上昇した。

 東証プライムの出来高は5億7865万株、売買代金は1兆5589億円。騰落銘柄数は値上がり1475銘柄、値下がり313銘柄、変わらず46銘柄。

 市場からは「パウエルFRB議長の講演を無事消化し、日経平均は前週末の急落分のかなりの部分を埋めたが、問題はこれからだ。日中関係の悪化が懸念され、新たな買い材料も見当たらず、買い進めにくい面がある」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日立建機<6305>、SMC<6273>、アマダ<6113>などの機械株が堅調。ENEOS<5020>、出光興産<5019>、コスモエネH<5021>などの石油石炭製品株も高い。東京海上<8766>、T&DHD<8795>、MS&AD<8725>などの保険株や、トヨタ<7203>、日産自<7201>、ホンダ<7267>などの輸送用機器株も値を上げた。アドバンテス<6857>、ソニーG<6758>、ファナック<6954>、TDK<6762>などの電機株や、テルモ<4543>、HOYA<7741>などの精密株も買われた。大王紙<3880>、日本紙<3863>、北越コーポ<3865>などのパルプ・紙株も引き締まった。

 半面、JAL<9201>、ANA<9202>などの空運株が軟調。三越伊勢丹<3099>、高島屋<8233>、Jフロント<3086>、パンパシI<7532>などの小売株も売られ、JR西日本<9021>、西武HD<9024>、近鉄GHD<9041>などの陸運株も安い。

 個別では、MDV<3902>、マイネット<3928>、レーザーテク<6920>などが値上がり率上位。半面、NSD<9759>、アクシージア<4936>、ヨシムラFH<2884>、日金属<5491>などの下げが目立った。

提供:ウエルスアドバイザー社