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投資信託講座

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 投資信託の分配金

■ 分配金ってなに?


 毎月分配型の投資信託が人気を集めるなど、何かと注目されがちな分配金ですが、分配金とはどんなものでしょうか?


分配金とは、投資信託の分配可能原資とよばれる資金の中から、決算の後に、直接、みなさんに支払われる金額のことです(支払われない場合もあります)。税金がかかるか、かからないかで、「普通分配金」と「元本払戻金(特別分配金)」に分けることができます。

(1) 普通分配金…投資信託から得た収益なので課税対象となります。
(2) 元本払戻金…投資信託から得た収益ではないので課税対象となりません。

[普通分配金と特別分配金のイメージ図]

元本払戻金のある場合

特別分配金のある場合


元本払戻金のない場合

特別分配金のない場合

 決算日の基準価額(正確には分配金落後の基準価額)が、投資信託を買ったときに計算される「個別元本」を上回っているときは、分配金の全額が「普通分配金」となります。一方、決算日の基準価額が、投資信託を買ったときに計算される「個別元本」を下回っているときは、「個別元本」から「基準価額」を引いた部分が「特別分配金」に、分配金から「特別分配金」を引いたものが「普通分配金」になります。


元本払戻金と普通分配金の計算式
個別元本−決算日の基準価額=特別分配金
分配金−特別分配金=普通分配金

 「個別元本」は、おおむね取得時の基準価額ですが、複数回、同じ投資信託を買ったり、特別分配金が出た段階で変わります。最新の取引報告書や取引残高報告書で、最新の「個別元本」を調べることをおすすめします。


 投資信託は、株式や債券などいろいろな資産に投資していますが、それらの資産から配当や利子を受け取っています。また、株式や債券はそれ自体の価格も変化しますので、売買することで値上がり益が積みあがります。これらの収益に、前の期から繰り越されてきた分配金のストックである「前期からの繰越分配可能原資」を加えた合計の金額が「分配可能原資」となり、新たな分配金のストックとなります。そして、この「分配可能原資」の中から、みなさんに分配金が支払われることになるのです。ちなみに、この分配金のストックは基準価額の中に蓄積されています。


●分配可能原資ってなに?
分配可能原資とは、投資信託の資産のうち分配金として支払うことができる金額の合計、つまり分配金用にストックした収益のことをいいます。投資信託が保有している資産から受け取る配当や利子などの「配当等収益」と、投資している資産の値上がり益(日本では、保有している資産の現在価値(=時価)が、その資産を購入したときの価値(=簿価)を上回っている場合は、その差額も分配することができます。)などの「有価証券売却損益」に、前の期から繰り越されてきた分配金のストックである「前期からの繰越分配可能原資」を加えた合計の金額のことです。

基準価額と分配可能原資のイメージ図

基準価額と分配可能原資のイメージ図

 なお、分配金は投資信託の資産から支払われていますので、1万口(もしくは)1口あたりの純資産額である「基準価額」も、分配金の支払い後は下落することになります。分配金の額に注目されるかも知れませんが、分配金の額が多ければ多いほど、基準価額が下がっていることを忘れないでください。