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国内市況ニュース

日経平均は545円高と大幅反発、終盤にかけ高値推移―広範囲に物色もインバウンド関連は軟調=28日後場

2023-08-28 15:23:00.0

 28日後場の日経平均株価は前週末比545円71銭高の3万2169円99銭と大幅反発。朝方は、買い優勢で始まった。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が25日に国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演したが、無難に通過し、前週末の米主要株価指数がそろって上昇。円安進行や、株式取引の印紙税引き下げを背景に中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が上昇したことも支えとなった。日経平均は上げ幅を拡大し、終盤には3万2205円48銭(前週末比581円20銭高)まで上伸した。

 全般は広範囲に物色されたが、中で福島第1原発の処理水の海洋放出に伴い、中国での日本製品の不買呼び掛けや、訪日団体旅行の予約キャンセルが報じられ、百貨店などインバウンド(訪日外国人観光客)関連銘柄への売りも目立った。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983>の53円弱を筆頭に東エレク<8035>が50円強、ダイキン<6367>が34円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、機械、石油石炭製品、鉄鋼、ゴム製品、輸送用機器など31業種が値上がりし、空運、小売の2業種が値下がりした。東証プライム銘柄の82.2%が上昇した。

 東証プライムの出来高は10億9806万株、売買代金は2兆8936億円。騰落銘柄数は値上がり1508銘柄、値下がり276銘柄、変わらず50銘柄。

 市場からは「新規に買い上がる材料は見当たらず、海外投資家が動きださないと上値は追いにくい。先行きは、今週末の米8月雇用統計や、FOMC(米連邦公開市場委員会、9月19−20日開催)などを見極めながらの対応になる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日立建機<6305>、SMC<6273>、アマダ<6113>などの機械株が堅調。ENEOS<5020>、出光興産<5019>、コスモエネH<5021>などの石油石炭製品株や、日本製鉄<5401>、神戸鋼<5406>、JFEHD<5411>などの鉄鋼株も高い。ブリヂス<5108>、浜ゴム<5101>、住友ゴム<5110>などのゴム製品株も引き締まり、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>などの輸送用機器株も値を上げた。アドバンテス<6857>、ソニーG<6758>、ファナック<6954>、京セラ<6971>などの電機株や、テルモ<4543>、HOYA<7741>、東精密<7729>などの精密株も買われた。

 半面、JAL<9201>、ANA<9202>などの空運株が軟調。三越伊勢丹<3099>、高島屋<8233>、Jフロント<3086>、パンパシI<7532>などの小売株も売られた。

 個別では、MDV<3902>、日鉄鉱<1515>、川田TECH<3443>などが値上がり率上位。半面、NSD<9759>、gumi<3903>、ヨシムラFH<2884>などの下げが目立った。

提供:ウエルスアドバイザー社