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「iFreeNEXT インド株インデックス」が7位浮上、超低コスト「オルカン」インデックスも11位に=ネット証券の投信積立契約件数ランキング23年5月
2023/06/02 16:03
大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2023年5月のトップは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」になった。2022年12月以来、5カ月連続で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と同ポイントでトップの座を分かち合ってきたが、6カ月ぶりに単独で首位に立った。第2位は1ポイント差で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、第3位は前月同様に「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」で、トップ3は同じ結果だった。また、前月に第10位に食い込んだ「iFreeNEXT インド株インデックス」が、同ポイントながら第7位に順位をあげた。そして、5月に新規設定された「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」が第11位となり、トップ10圏内をうかがっている。
ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が一歩後退して第2位になったのは、トップ3の中で、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」という同じS&P500に連動するインデックスファンドの争いで、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」がやや優位になったため。その点では、投信積立ランキングでは、第4位の「楽天・全米株式・インデックス・ファンド」も含めてトップ4の中で3本を米国株式インデックスファンドが占める米国株優位が続いている。
「iFreeNEXT インド株インデックス」は2023年3月13日に新規設定され、4月のランキングでトップ10入りし、5月にはさらにランキングを上げてきた。インデックスファンドの中では信託報酬率が年0.781%(税込み)とやや高いが、インド株式市場の好調な値動きを受けて、同ファンドの設定来のトータルリターンは4月末時点で4.70%と堅調だ。米国をはじめとした先進国株式インデックスファンドが人気の中心になっている投信積立ランキングに、新興国株式の同ファンドが、いつまでトップ10圏内をキープできるか注目したい。
また、「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」は、2023年4月26日に新規設定されたばかりの新ファンド。信託報酬率が、既存のインデックスファンドの水準を大きく下回る年0.05775%(税込み)という超低コストのインデックスファンドになっている。5月のトップ10には入らなかったが、同ファンドを唯一取り扱っているSBI証券のランキングでは第5位に入っている。今後、同ファンドの取り扱い機関が増えるのか、また、ランキングを上げていけるのか注目したい。