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信託報酬率年0.058%の「はじめてのNISA・全世界株式(オール・カントリー)」がトップ10入り=ネット証券の投信積立契約件数ランキング23年8月

2023/09/06 16:33

 大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2023年8月のトップは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、第2位は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、そして、第3位には「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」と「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」、「iFreeNEXT インド株インデックス」が入った。トップ3の中に、初めて「iFreeNEXT インド株インデックス」が入った。また、7月10日に設定されたばかりの「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」が第9位に入った。

 ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。

 「iFreeNEXT インド株インデックス」は、インドを代表する株価インデックスの1つである「Nifty50」に連動するインデックスファンドとして2023年3月13日に設定された。設定後に一時、基準価額が9549円(3月27日)に沈み込んだことがあったが、その後は持ち直し、右肩上がりの相場を続けている。9月5日時点の基準価額は1万2227円になっている。設定から半年で20%超のリターンを生んでいる。高成長が期待されるインド株を投資対象としたインデックスファンドとして、毎月の資金流入額も月を追うごとに拡大し、7月の純資金流入額は100億円を大きく超えた。ただ、インド株インデックスファンドとして9月22日に「S&P BSE SENSEX指数(SENSEX30)」に連動する「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式)」が新規設定される。

 「Nifty50」と「SENSEX30」はともにインドを代表する株価指数で、過去似たような値動きをしてきている。インデックスファンドとしては、9月設定の「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド」の方が、税込み0.46%と「iFreeNEXT インド株インデックス」の同0.78%を大幅に下回る水準になっている。「iFreeNEXT インド株インデックス」の人気を奪うような人気になるか、あるいは、現在の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」のように人気を二分してともに残高を拡大するファンドになっていくのか、9月以降のインド株インデックスファンドの行方に注目していきたい。

 一方、「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」は、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と同じく、新興国も含む全世界の株式インデックス「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」に連動をめざすインデックスファンドだが、信託報酬率が税込み0.05775%と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の同0.1133%を大幅に下回る水準に設定されたファンドだ。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は9月8日から同水準である0.05775%への信託報酬率引き下げを発表した。この水準は、4月26日に設定された「Tracers MSCIオール・カントリー(全世界株式)」が先鞭をつけ、「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」が追随し、遂には残高でリードする「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」も追随するという競争になっている。新シリーズである「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」がトップ10を維持し続けることができるか見守りたい。