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ファンドニュース

「eMAXIS Slim」オール・カントリーが信託報酬率0.05775%以内に引き下げ

2023/08/18 18:18

 三菱UFJ国際投信は8月18日、「eMAXIS Slim」シリーズの全世界株式インデックスファンド3本の信託報酬率を9月8日より引き下げると発表した。現在、税込み年0.1133%以内としている信託報酬率を同0.05775%以内に引き下げる。対象ファンドは、純資産残高が1兆3729億円に達している「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の他、「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」、「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」の3本。また、同時に、「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」についても、現状の税込み年0.1859%以内から同0.1518%以内に引き下げると発表した。

 新興国を含む全世界の株式市場を対象とした株価指数「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」に連動するインデックスファンドについては、日興アセットマネジメントが4月26日に設定した「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」で税込み年0.05775%という最低水準を実現し、野村アセットマネジメントが7月10日に新規設定した「Funds−i Basic」シリーズの「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」が同0.05775%に追随した。今回、低コスト・インデックスファンドでは市場を代表する存在となっている「eMAXIS Slim」が0.05775%以内を打ち出したことで、他の低コスト・インデックスファンドシリーズに与える影響は大きいと考えられる。

 「eMAXIS Slim」シリーズの全世界株式インデックスファンドの信託報酬率の内訳は、純資産総額が5000億円未満については、合計の年0.05775%について、委託会社、販売会社、受託会社の3社がそれぞれ0.01925%とする。そして、純資産総額が5000億円以上、1兆円未満については、委託会社が受け取る信託報酬率を年0.01914%に引き下げ、合計が0.05764%にする。そして、純資産総額が1兆円を超える部分については、委託会社の受け取り分を年0.01903%にして合計を年0.05753%にする。

 全世界株式インデックスファンドについては、近年、インド株など新興国の株価上昇が目立ってきたという環境を受けて、つみたてNISAのつみたて投資において、つみたて対象としての人気が高まってきている。2024年1月スタートの新NISAの「つみたて投資枠」においては、非課税期間が無期限と長期化したことによって、現在は主流である米国株価指数「S&P500」に連動するインデックスファンドに代わって、全世界株式インデックスファンドがつみたて投資の主流になるのではないかという見方もある。今後、一段と厳しい競争が繰り広げられると考えられている。(イメージ写真提供:123RF)