ファンドレーティング情報
「大和住銀 DC国内株式ファンド」が16カ月ぶりの5ツ星、ファンダメンタル価値比での割安性を重視
2025-10-23
ウエルスアドバイザーでは毎月、原則として運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2025年9月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,411本と前月から31本減少した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,419本あり、その内訳はレーティング新規12本、上昇229本、変わらず2,926本、低下252本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンド、及び運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドの中から、注目のファンドを取り上げる。
「大和住銀 DC国内株式ファンド」、10年リターンはカテゴリー内上位18%
同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンドは47本ある。今回は、三井住友DSアセットマネジメントの「大和住銀 DC国内株式ファンド」を取り上げる。同ファンドのレーティングは前月の4ツ星から上昇し、2024年5月以来16カ月ぶりの5ツ星となった。
同ファンドは実質的に、国内上場企業の株式を主要投資対象とする。銘柄選定に際しては、ファンダメンタルの価値と比べた割安性(バリュー)を重視し、収益性と成長性も考慮する。2025年9月末時点で82銘柄を組み入れており、組入比率上位銘柄は、『三菱UFJフィナンシャル・グループ』4.6%、『ソフトバンクグループ』4.1%、『ソニーグループ』4.0%などとなっている。
同月末時点の過去10年間のトータルリターン(年率)は13.81%とカテゴリー「国内大型バリュー」平均を1.89%上回り、カテゴリー内上位18%(41本中第7位)となっている。
(図表)「大和住銀 DC国内株式ファンド」のレーティングの推移
※期間:2017年1月~2025年9月
「キャピタル・インベストメント・カンパニー・オブ・アメリカICA年2回決算(分配重視)」、3年リターンはカテゴリー内上位20%
運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与された12本の中では、唯一の5ツ星であったキャピタル・インターナショナルの「キャピタル・インベストメント・カンパニー・オブ・アメリカICA年2回決算(分配重視)」を取り上げる。
同ファンドは実質的に、米国上場企業の株式を主要投資対象とする。銘柄選定に際しては、収益成長性や配当に着目する。2025年9月末時点で193銘柄を組み入れており、組入比率上位銘柄は、『マイクロソフト』7.4%、『ブロードコム』6.4%、『エヌビディア』5.3%などとなっている。
同月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は27.38%とカテゴリー「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」平均を7.23%上回り、カテゴリー内上位20%(289本中57位)となっている。
ファンドレーティングとは
ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。
注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。