ファンドレーティング情報

「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」が7カ月ぶり5ツ星、金現物に投資、金価格の値動きとらえる

2025-04-08

 ウエルスアドバイザーでは毎月、原則として運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2025年3月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,455本と前月から10本増加した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,392本あり、その内訳はレーティング新規27本、上昇355本、変わらず2,605本、低下405本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンド、及び運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドの中から、注目のファンドを取り上げる。

「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」、3年リターンはカテゴリー内上位14%

 同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンドは51本ある。今回は、ピクテ・ジャパンの「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」を取り上げる。レーティングは前月の4ツ星から上昇し、24年8月以来、7カ月ぶりの5ツ星となった。

 同ファンドは、外国籍の「ピクテ(CH)プレシャス・メタル・ファンド - フィジカル・ゴールド」を通じて、実質的に金の現物に投資し、金価格の値動きをとらえることを目指す。参考までに、金価格(米ドルベース、LBMA Gold Price PM USD)の推移を見ると、25年3月末までの過去1年間に40.68%、過去3年間に60.39%、過去5年間に93.61%上昇している。

 同ファンドの25年3月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は23.81%とカテゴリー「コモディティ」平均を12.72%上回り、カテゴリー内上位14%(36本中5位)となっている。

(図表)「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」のレーティングの推移

折れ線グラフ

※期間:2022年9月~2025年3月

「SBI・iシェアーズ・米国バランス(2資産均等型)」、3年リターンはカテゴリー内上位4%

 運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与された27ファンドのうち、5ツ星は3本あったが、うち2本はETFとインデックスファンドであった。アクティブファンドで5ツ星を獲得したSBIアセットマネジメントの「SBI・iシェアーズ・米国バランス(2資産均等型)」(愛称:まるっと米国)を取り上げる。

 同ファンドは、ETFへの投資を通じて、実質的に米国の株式と債券に分散投資する。基本配分比率は、株式、債券各50%程度とする。25年2月末時点のポートフォリオを見ると、米国株式に投資する「iシェアーズ・コアS&P500ETF」を51.2%、米国債券に投資する「iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF」を47.8%組み入れている。

 同年3月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は11.24%とカテゴリー「バランス」平均を5.32%上回り、カテゴリー内上位4%(241本中8位)となっている。

ファンドレーティングとは

 ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。

注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。

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