ファンドレーティング情報
「フィデリティ・グローバル・ファンド」が16カ月ぶりの5ツ星、世界の成長企業に投資
2025-01-22
ウエルスアドバイザーでは毎月、原則として運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2024年12月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,453本と前月から18本減少した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,399本あり、その内訳はレーティング新規11本、上昇198本、変わらず2,992本、低下198本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンド、及び運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドの中から、注目のファンドを取り上げる。
「フィデリティ・グローバル・ファンド」、10年トータルリターンはカテゴリー内上位7%
レーティングが5ツ星に上昇したファンドは48本ある。今回は、フィデリティ投信の「フィデリティ・グローバル・ファンド」を取り上げる。レーティングは前月の4ツ星から上昇し、2023年8月以来16カ月ぶりの5ツ星となった。
同ファンドは実質的に、日本を含む世界の成長企業の株式に、利益成長性などを考慮して妥当と判断した株価水準で投資する。2024年11月末時点で74銘柄を組み入れており、組入上位3カ国は米国70.8%、オランダ6.1%、ドイツ2.9%、組入上位3銘柄は、米『マイクロソフト』8.1%、米『バークシャー・ハサウェイ』5.3%、米『アンシス』3.8%となっている。
同年12月末時点の過去10年間のトータルリターン(年率)は12.00%と、カテゴリー「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」平均を3.63%上回り、カテゴリー内上位7%(91本中6位)となっている。
(図表)「フィデリティ・グローバル・ファンド 」のレーティングの推移

※期間:2010年7月~2024年12月
「SOMPO 123 先進国株式」、3年トータルリターンはカテゴリー内上位26%
レーティングが初めて付与された11ファンドの中では、唯一5ツ星を獲得したSOMPOアセットマネジメントの「SOMPO 123 先進国株式」を取り上げる。
同ファンドは実質的に、日本を除く世界の上場企業123社程度の株式に投資する。2024年12月末時点は123銘柄を組み入れており、組入上位国は米国78.8%、フランス4.0%、ドイツ3.2%、組入上位銘柄は米『アップル』5.8%、米『エヌビディア』5.4%、米『マイクロソフト』4.8%となっている。
同月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は19.70%とカテゴリー「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」平均を5.67%上回り、カテゴリー内上位26%(264本中68位)となっている。
ファンドレーティングとは
ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。
注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。