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来週の東京外国為替市場見通し=FOMC、雇用統計と重要経済イベント集中

2024-04-26 16:38:00.0

予想レンジ:1ドル=155円00銭−158円00銭

 4月22−25日のドル・円は上昇した。週初22日はFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ後ずれ観測を背景に上昇するも、日本の通貨当局による為替介入が警戒され、心理的フシ目の1ドル=155円近辺で上値を抑えられた。23日、鈴木俊一財務相が為替介入の環境が整った旨の発言をしたほか、同日発表の米4月PMI(購買担当者景気指数)が製造業、サービス業とも市場予想を下回り、相場の重しに。

 24日にドル・円は155円を突破したものの警戒された日本の円買い介入はなく、上昇が加速。25日、米1−3月期GDP(国内総生産)速報値の成長率が大きく減速した一方、米1−3月期コアPCE(個人消費支出)デフレーターが市場予想以上の伸びを示し、一段高となった。ただ、一部で日銀が国債購入の規模縮小を検討と報じられると、伸び悩んだ。

 26日の東京時間中、日銀が金融政策決定会合で利上げを見送り、国債買入れ方針を継続する金融政策の現状維持を決定。ドル・円は上伸し、およそ34年ぶりに156円台へ乗せた。ただ、ドル・円のゆくえはFRBの金融政策次第なのが実情だ。目先は5月1日まで開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)が最大の焦点。米国のしぶといインフレ観測を背景にFRB高官からはサイレント期間前にタカ派的な発言が相次いでおり、パウエルFRB議長の会見を含めてFOMCで米利下げへの慎重姿勢が強調されれば、ドル高圧力がさらに強まる可能性がある。

 FOMC通過後も週末3日に発表を控える米4月雇用統計をにらんだ展開。その他にも、米4月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米4月ISM(供給管理協会)製造業景況指数、同非製造業景況指数と、週を通して重要経済指標の発表が目白押し。日本の大型連休期間中に取引参加者の減少も想定され、相場の変動性が高まるリスクには警戒したい。

 ドル・円はチャート上で、引き続き日本の為替介入が意識されるものの、ドルは強含みで推移し157円の上抜けを試す展開を予想。一方、仮に為替介入が実施されてもトレンドを転換するほどの効果はないと見て、下方向ではフシ目の155円を見込む。

提供:ウエルスアドバイザー社