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インド株インデックスがトップ10で存在感を増す=ネット証券の投信積立契約件数ランキング23年9月

2023/10/04 12:06

 大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2023年9月のトップ3は、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、第2位は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、そして、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」だった。トップ3の顔ぶれは変わらないものの、トップ10の中に、「iFreeNEXT インド株インデックス」と「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド」の2本のインド株インデックスファンドがランクインした。「iTrustインド株式」も個社のトップ10にはランクインしており、インド株ファンドが投信積立のひとつのトレンドになりつつあるようだ。

 ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。

 「iFreeNEXT インド株インデックス」は、インドを代表する株価インデックスの1つである「Nifty50」に連動するインデックスファンド。そして、「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式)」は、インド株を代表するもう一つの株価指数である「S&P BSE SENSEX指数(SENSEX30)」に連動するインデックスファンドで9月22日に新規設定されたばかりだ。そして、「iTrustインド株式」はアクティブファンドながら、購入時手数料が無料、かつ、実質的な信託報酬率が0.9828%と年1.0%を下回る水準に抑えられている。

 投信を使って毎月一定金額を継続的に投資する「投信積立契約」においては、投資成果を確定するまで長期にわたる投資になるため、投資対象商品の保有に伴う手数料(信託報酬)の水準が低い方が良く、このため、投信積立契約では相対的に手数料水準が低いインデックスファンドが選ばれる傾向が強い。実際に、9月に新規設定されたばかりでトップ10に入った「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式)」の信託報酬率は0.0638%で、投資先のETFの信託報酬率等の0.4%を加味した実質的な信託報酬率で年0.4638%程度になっている。「iFreeNEXT インド株インデックス」も年0.473%という低水準だ。

 また、ランキングトップ3の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は信託報酬率が年0,09372%以内、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は年0.05775%以内、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は年0.0938%程度と、それぞれに年0.1%を下回る極めて低い信託報酬率になっている。「投信積立契約」で人気を集めるファンド群は、投資対象の魅力に加えて運用コスト(信託報酬率)の低さも考慮されていることがわかる。コストの点では、インド株インデックスファンドは、「S&P500」や「全世界株式(オール・カントリー)」と比較すると、やや高い信託報酬率になっているが、ランキングで存在感を強めているのは、それを補って余りある投資対象の魅力があるということなのだろう。今後、インド株インデックスファンドがランキングに定着していくか注目したい。