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インド株インデックスは「iFree」で定着? SBI・Vの「米国増配株」がランクイン=ネット証券の投信積立契約件数ランキング23年6月

2023/07/04 17:39

 大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2023年6月のトップには「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が同ポイントで並んだ。第3位は前月同様に「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」で、トップ3は2022年10月以来、9カ月連続で同じ顔触れになった。また、前々月に第10位に食い込んだ「iFreeNEXT インド株インデックス」が、前月の第7位から、今月は第6位に順位を上げた。パフォーマンスが好調なインド株インデックスでは「iFree」シリーズが一歩抜け出したようだ。そして、6月に新規設定されたばかりの「SBI・V米国増配株式インデックス・ファンド」が第10位にランクインした。

 ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。

 投信積立契約については、2024年1月スタートの新NISAを控えて、新たな投資対象銘柄の供給が活発化している。今月に第10位にランクインした「SBI・V米国増配株式インデックス・ファンド」は、その候補の1つ。低コストのインデックスファンドをラインナップする「SBI・V」シリーズは、6月8日に「米国増配株式」の他、「先進国株式(除く米国)」、「世界小型株式(除く米国)」、「米国小型株式」、「新興国株式」を設定し、さらに、「SBI・iシェアーズ」シリーズとして「米国総合債券」、「米国投資適格社債(1−5年)」、「米国ハイイールド債券」、「ゴールドファンド(為替ヘッジあり)」、「ゴールドファンド(為替ヘッジなし)」、「米国短期国債」というインデックスファンドを新規設定した。加えて、7月には「SBI・iシェアーズ」シリーズとして「日経平均株価(日経225)」と「TOPIX(東証株価指数)」に連動する日本株インデックスファンドを追加設定する。

 これらのうち、株式を主要投資対象としたインデックスファンドは、「つみたてNISA」の対象商品として新NISAの「つみたて投資枠」でも投資可能な商品になる。一方、債券型のファンドは「成長投資枠」で使うことが想定される。「つみたて投資枠」が株式主体のポートフォリオとなり、価格変動リスクが比較的大きくなるところ、「成長投資枠」で債券型のファンドに投資して運用資産全体としてバランスを取るというような使い方もできるだろう。あるいは、「成長投資枠」では、比較的中短期の期間での資産運用を考えて、リスク水準を押さえたファンドにまとめて投資するというやり方も考えられる。

 新NISAを控えて、運用会社各社から新NISAの「つみたて投資枠」、あるいは、「成長投資枠」での活用を見越した新ファンドの発表が続くと考えられる。これら商品に基本的な性格は「つみたて投資」に活用され、長期の資産形成に役立てるというものになる。当然ながら、このネット証券の積立契約ランキングに登場するような商品ということができる。既に、新しい投資対象として「iFreeNEXT インド株インデックス」や「SBI・V米国増配株式インデックス・ファンド」がランクインしているように、今後も新しい顔がランキングに入ってくるものと考えられる。長らく上位を独占してきた「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、そして、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」というトップ3に割って入ってくるようなファンドが現れるか注目していきたい。