ファンドレーティング情報
「日本ニューテクノロジー・オープン」が7カ月ぶりの5ツ星、次世代技術に強みを持つ国内企業に投資
2025-08-12
ウエルスアドバイザーでは毎月、原則として運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2025年7月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,441本と前月から6本増加した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,425本あり、その内訳はレーティング新規12本、上昇187本、変わらず3,031本、低下195本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンド、及び運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドの中から、注目のファンドを取り上げる。
「日本ニューテクノロジー・オープン」、10年リターンはカテゴリー内上位4%
同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンドは36本ある。今回は、SBI岡三アセットマネジメントの「日本ニューテクノロジー・オープン」(愛称:地球視点)を取り上げる。同ファンドのレーティングは前月の4ツ星から上昇し、2024年12月以来7カ月ぶりの5ツ星となった。
同ファンドは、国内上場企業の中から、世界が注目する次世代産業を担うニューテクノロジー(新しい価値を創造し、社会に大きな変化をもたらす技術)に強みを持つ企業の株式に投資する。2025年6月末時点で55銘柄を組み入れており、組入比率上位は、『三菱重工業』4.4%、『川崎重工業』4.0%、『ソニーグループ』3.9%。足元では、経済・社会のデジタル化進行からの恩恵が見込まれるデジタル・テクノロジー分野、地球環境や平和を守るグリーン・テクノロジー分野、健康と美という人間の根源的欲求にソリューションを提供するヘルスケア・テクノロジー分野の3分野を重点投資分野と位置付けている。
同年7月末時点の過去10年間のトータルリターン(年率)は12.25%とカテゴリー「国内大型グロース」平均を3.55%上回り、カテゴリー内上位4%(131本中5位)となっている。
(図表)「日本ニューテクノロジー・オープン」のレーティングの推移

※期間:2013年12月~2025年7月
「イーストスプリング・インド・コア株式ファンド」、3年リターンはカテゴリー内上位17%
運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与された12本のうち5ツ星は2本あった。今回は、イーストスプリング・インベストメンツの「イーストスプリング・インド・コア株式ファンド」(愛称:+αインド(プラスアルファインド))を取り上げる。
同ファンドは、インドの内需成長を牽引する消費関連及びインフラ関連企業の株式に投資する。25年6月末時点で73銘柄を組み入れており、通信サービスの『バルティ・エアテル』6.1%が組入トップ、商業銀行の『ICICI銀行』5.7%、『HDFC銀行』5.3%が第2位、第3位となっている。
同年7月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は17.07%とカテゴリー「国際株式・インド(為替ヘッジなし)」平均を2.93%上回り、カテゴリー内上位17%(31本中5位)となっている。
ファンドレーティングとは
ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。
注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。