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2024-04-02 16:08:00.0
2024-04-02 16:08:00.0
トラックドライバーの労働時間の規制が4月に強化され、物流の停滞が懸念される「2024年問題」が始まった。建設現場の労働者や医師も同様で、改めて関連銘柄を押さえておきたい。
<「出尽くし」反応もテーマは息長く>
1日に働き方改革関連法による時間外労働の規制が強化され、ドライバーや建設、医師の時間外労働時間の上限規制の猶予が撤廃された。国や企業は対策を進めてきたものの、実際にどの程度の効果があるのかはまだ見えにくい。
24年問題に絡んではこれまでに、倉庫の自動化システムを展開するYE DIGITAL<2354.T>や輸送用パレットの日本パレットプール<4690.T>などが関連銘柄として値上がりしてきた。
実際に規制が始まったことで出尽くし感が強まる可能性もあり、この日は日パレットが高値更新後に値を消した。それでも、高齢化を背景とする労働力の需給的なギャップを踏まえると、今後も効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)、人材サービスへの関心は高い状況が続く可能性がある。
<シーイーシーなどマーク>
注目銘柄の1つシーイーシー<9692.T>は、荷降ろしの予約システムを手掛ける。前1月期には大型受注も獲得した。今期は成長投資の負担が重く営業減益を予想するものの、テーマ性の大きさから調整を経た株価には見直し余地がある。
輸送をトラックから鉄道や海運に転換する「モーダルシフト」も有力だ。値の軽さでは内航船の栗林商船<9171.T>が知られる。また、三井倉庫ホールディングス<9302.T>やNSユナイテッド海運<9110.T>などにも追い風が吹きそうだ。
このほか、建設現場では、人材派遣のコプロ・ホールディングス<7059.T>やナレルグループ<9163.T>が浮上する。いずれも未経験者の早期の戦力化を得意とする。医師向け転職支援のメドピア<6095.T>や、医療のDXでメドレー<4480.T>もマークしたい。
提供:ウエルスアドバイザー社
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2024-03-01 16:03:00.0
2024-03-01 16:03:00.0
政府はDX(デジタルトランスフォーメーション)やAI(人工知能)の導入に伴い職を失う可能性のある事務職従事者(ホワイトカラー)について、製造業や建設業などブルーカラー職種への転職を後押しする。専門の派遣サービスには、人材確保の好機となる。
<「24年問題」も控え>
政府は27日に開催した「新しい資本主義実現会議(議長・岸田首相)」で、持続的な賃上げに向けた施策の論点案を公表した。デジタル化に伴う非ホワイトカラー職種への転職と、同職種の賃上げ実現などを議論する。業界内で必要なスキルの取得環境を整備し、新たな労働者の流入を促す。
昨年12月の有効求人倍率(求人数÷求職者数)は、1.27倍で高止まりしている。ただ、職業別では事務従事者は0.46倍と定員超の求職者がいるのに対し、建設・採掘従事者は5.61倍と著しい人手不足に陥っている。政府はブルーカラーの賃上げを促し、転職先としてのメリットを引き上げる考えだ。
今年4月には時間外労働の上限規制の適用で、物流や建設業界の「2024年問題」が始まる。当面の働き手の確保とともに、中・長期での労働環境の改善を目指す。
<ナレルG、コプロHDなど>
注目銘柄は、建設業界向け人材派遣サービスのコプロ・ホールディングス<7059.T>とナレルグループ<9163.T>だ。コプロHDは自前の採用・教育システムに強みを持ち、ナレルGも未経験者の採用と戦力化にたけている。
いずれも人材の確保が業績成長のカギを握るだけに、政府の取り組みは追い風だ。このほか、製造業派遣・請負のUTグループ<2146.T>やテクノプロ・ホールディングス<6028.T>もマークしたい。
提供:ウエルスアドバイザー社