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2024-02-27 16:00:00.0
2024-02-27 16:00:00.0
厚生労働省が2月末に2023年の人口動態統計を発表する。出生数(外国人含む速報値)は22年に続き大きく減少する可能性が高く、政府の少子化対策のさらなる強化が待望されそうだ。
<70万人台前半も>
昨年発表された22年の出生数(同)は、79万9728人(前年比5.1%減)にとどまり、戦後初めて80万人を下回った。16年に100万人を割り込んで以降、減少ペースが加速している。
コロナ禍で妊娠・出産を控える傾向もあり、昨年の1〜9月の出生数は前年同期比5%減(約57万人)に減少。年間では70万人台前半に落ち込むとみられている。
岸田内閣は昨年、「異次元の少子化対策」を打ち出し、子育て世帯の支援を拡充した。ただ、物価高も相まって少子化をどこまで食い止められているかは不透明。23年の統計が衝撃的な結果となれば、一段と踏み込んだ対応を迫られる。
少子化対策の関連株は出産や育児の補助をはじめ、働く女性のサポートや男性の育休取得促進、婚活支援など多岐にわたる。
<JPHDなどマーク>
子育て支援で有力な銘柄の1つが、保育園を運営するJPホールディングス<2749.T>。昨年12月末時点の施設数は306で、保育園のほかにも学童クラブや児童館を手掛ける。今3月期の連結営業利益は過去最高の43.6億円(前期比19%増)を計画している。
同社は英語に特化した「バイリンガル保育園」に昨年乗り出し、競合との差別化を図る。政府が新たに導入する、時間を固定せずに子供を預けられる「こども誰でも通園制度(仮称)」や、保育士への支援金拡大でも恩恵を受けそうだ。
出産や不妊治療では、産婦人科領域に強いあすか製薬ホールディングス<4886.T>や富士製薬工業<4554.T>が挙げられる。また、セルソース<4880.T>は卵子の長期保管を受託する「卵子凍結あんしんバンク」の提供を開始すると22日に発表した。体外受精時の胚(はい)・卵子の凍結保存用デバイスを展開する三菱製紙<3864.T>もマークしておきたい。
また、未婚率が高水準で推移している半面、「結婚したい」と考えている人が多いことから、婚活支援の商機も大きい。タメニー<6181.T>やIBJ<6071.T>などが浮上する。このほか、妊娠・出産・育児専門サイトのベビーカレンダー<7363.T>、家族支援アプリのカラダノート<4014.T>も外せない。
少子化対策の関連株
テーマ 銘柄(コード)
育児 カラダノート<4014.T>
幼児活動研究<2152.T>
キッズスマイ<7084.T>
JPHD<2749.T>
ポピンズ<7358.T>
テノHD<7037.T>
ナルミヤ<9275.T>
ベビーカレン<7363.T>
グローバルK<6189.T>
西松屋チェ<7545.T>
レアジョブ<6096.T>
パーソルHD<2181.T>
イオンファン<4343.T>
Sアリス<2305.T>
ARM<8769.T>
ユニチャム<8113.T>
ピープル<7865.T>
ピジョン<7956.T>
川本産業<3604.T>
カナミックN<3939.T>
妊娠・出産 富士製薬<4554.T>
NANO<4571.T>
エムティア<9438.T>
三菱紙<3864.T>
あすか製薬H<4886.T>
セルソース<4880.T>
学校・教育 イオレ<2334.T>
すららネット<3998.T>
イトクロ<6049.T>
ベネッセHD<9783.T>
チエル<3933.T>
学研HD<9470.T>
シダックス<4837.T>
内田洋<8057.T>
婚活 クラウディH<3607.T>
タメニー<6181.T>
T&Gニーズ<4331.T>
リンクバル<6046.T>
エスクリ<2196.T>
IBJ<6071.T>
DMソリュ<6549.T>
提供:ウエルスアドバイザー社