2024-07-18
ウエルスアドバイザーでは毎月、原則として運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2024年6月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,475本と前月から3本減少した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,384本あり、その内訳はレーティング新規18本、上昇155本、変わらず3,054本、低下157本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンドを取り上げる。
レーティングが5ツ星に上昇したファンドは23本ある。今回は、三菱UFJアセットマネジメントの「インド債券オープン(毎月決算型)」を取り上げる。レーティングは前月の4ツ星から上昇し、2022年11月以来19カ月ぶりに5ツ星を獲得した。
同ファンドは実質的に、インドの公社債、及び国際機関債を主要投資対象とするアクティブファンド。インド・ルピー建債券のほか、米ドル建債券にも投資する。米ドル建債券に投資した場合には、原則として、実質的にインド・ルピー建となるように為替取引を行う。社債については、インベスコ・アセット・マネジメント・プライベート・リミテッド(インド)の助言を受ける。
2024年6月末時点のポートフォリオの最終利回りは6.9%、種別組入比率は国債40.9%、社債等57.5%、債券格付分布はBBB格88.2%、BB格0.9%、無格付9.3%となっている。
同月末時点の過去10年間のトータルリターン(年率)は7.54%と、カテゴリー「国際債券・エマージング・単一国(為替ヘッジなし)」平均を5.11%上回り、カテゴリー内上位6%(35本中2位)となっている。
(図表)「ニッセイ JPX日経400アクティブファンド 」のレーティングの推移
※期間:2014年8月~2024年6月
2024年6月末時点で運用開始から3年が経過し、レーティングが初めて付与された18ファンドに5ツ星はなかった。4ツ星は3本あり、「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」(愛称:SBI・V・全米株式)、「グローバルX グローバルリーダーズ-日本株式 ETF」、「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」(愛称:SBI・V・米国高配当株式)といずれもインデックスファンドであった。
ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。
注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。