ファンドレーティング情報

「フィデリティ・米国優良株・ファンド」が初の5ツ星、長期利益成長が期待できる米国企業の株式に投資

2024-06-19

 ウエルスアドバイザーでは毎月、原則として運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2024年5月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,478本と前月から8本減少した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,359本あり、その内訳はレーティング新規15本、上昇206本、変わらず2,959本、低下179本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンド、及び運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドの中から注目のファンドを取り上げる。

「フィデリティ・米国優良株・ファンド」、10年トータルリターンはカテゴリー内上位21%

 レーティングが5ツ星に上昇したファンドは43本ある。今回は、フィデリティ投信の「フィデリティ・米国優良株・ファンド」を取り上げる。レーティングは前月の4ツ星から上昇し、現行のレーティング付与が始まった2010年7月から167カ月目にして初めて5ツ星を獲得した。

 同ファンドは実質的に、持続可能な競争力を有し、長期利益成長が期待できると判断した米国企業の株式に投資する。2024年4月末時点のポートフォリオの組入銘柄は94銘柄で、組入比率上位銘柄は、エヌビディア6.7%、マイクロソフト6.7%、アマゾン・ドット・コム4.4%などとなっている。

 2024年5月末時点の過去10年間のトータルリターン(年率)は15.92%と、カテゴリー「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」平均を3.59%上回り、カテゴリー内上位21%(82本中17位)となっている。

(図表)「フィデリティ・米国優良株・ファンド」のレーティングの推移/p> (図表)「フィデリティ・米国優良株・ファンド」のレーティングの推移

※期間:2010年7月~2024年5月

「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」、3年トータルリターンはカテゴリー内上位8%

 2024年5月末時点にレーティングが新規に付与された15ファンドの中から、今回は、三菱UFJアセットマネジメントの「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」を取り上げる。

 「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド」シリーズは実質的に、日本を含む世界各国の株式、債券、不動産投資信託証券(リート)、コモディティおよびオルタナティブ資産に分散投資を行う。目標リスク水準の異なる3つのファンドがあり、「保守型」は年率標準偏差6.0%程度、「標準型」は同10.0%程度、「積極型」は同14.0%程度を目標とする。「標準型」の2024年4月末時点のポートフォリオを見ると、組入比率上位の資産は、米国投資適格債券21.1%、新興国債券15.0%、米国株式14.2%などとなっている。

 2024年5月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は9.76%と、カテゴリー「安定成長」平均を6.29%上回り、カテゴリー内上位8%(299本中23位)となっている。

 「保守型」、「積極型」も新規でレーティングが付与されており、「保守型」は3ツ星、「積極型」は5ツ星となった。

ファンドレーティングとは

 ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。

注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。

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