ファンドレーティング情報

「ブラックロック・ヘルスサイエンス・ファンド(為替ヘッジなし)」が7カ月ぶりの5ツ星、世界の医薬品・バイオ・医療機器関連企業などに投資

2023-10-11

 ウエルスアドバイザーでは毎月、運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2023年9月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,543本と前月から7本増加した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,253本あり、その内訳はレーティング新規14本、上昇192本、変わらず2,862本、低下185本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンドの中から注目のファンドを取り上げる。なお、同条件で運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドは14本あったが、5ツ星を獲得したファンドはなかったため、4ツ星を獲得したファンドを取り上げる。

「ブラックロック・ヘルスサイエンス・ファンド(為替ヘッジなし)」、10年トータルリターンはカテゴリー内上位5%

 レーティングが5ツ星に上昇したファンドは34本ある。今回は、ブラックロック・ジャパンの「ブラックロック・ヘルスサイエンス・ファンド(為替ヘッジなし)」を取り上げる。レーティングは前月の4ツ星から上昇して7カ月ぶりに5ツ星を獲得した。

 同ファンドは実質的に、日本を含む世界のヘルスサイエンス関連企業(医薬品、バイオテクノロジー、医療機器・用品、ヘルスケアサービス等)の株式に投資する。2023年8月末時点のポートフォリオの組入銘柄数は92銘柄。組入上位国は、米国74.2%、スイス7.1%、デンマーク6.2%など。組入上位銘柄は、米『イーライリリー・アンド・カンパニー』6.9%、米『ユナイテッドヘルス・グループ』5.9%、デンマーク『ノボ・ノルディスク』5.7%などとなっている。

 2023年9月末時点の過去10年間のトータルリターン(年率)は14.12%とカテゴリー「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」平均を4.84%上回り、カテゴリー内上位5%(92本中第4位)となっている。

(図表)「ブラックロック・ヘルスサイエンス・ファンド(為替ヘッジなし)」のレーティングの推移

(図表)「ブラックロック・ヘルスサイエンス・ファンド(為替ヘッジなし)」のレーティングの推移

※期間:2016年9月~2023年9月

新規レーティング付与ファンドでは4ツ星獲得の「カレラ インフラ・ファンド」

 運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与された14ファンドの中では、4ツ星を獲得したカレラアセットマネジメントの「カレラ インフラ・ファンド」を取り上げる。

 同ファンドは実質的に、国内上場インフラファンドやJ-REITを主要投資対象とする。2023年8月末時点の組入比率は、上場インフラファンド88.12%、J-REIT・株式6.76%、現金・その他5.12%。上場インフラファンドの組入比率は、『カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人』19.69%、『ジャパン・インフラファンド 投資法人』18.88%、『エネクス・インフラ投資法人』18.80%などとなっている。

ファンドレーティングとは

 ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。

注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。

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