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2023-06-30 16:44:00.0

来週の日本株の読み筋=ETFの分配金捻出売り警戒も底堅さ維持か

 来週(7月3−7日)の東京株式市場は、ETF(上場投資信託)の分配金捻出売りが警戒されるものの、底堅さを維持する可能性がある。

 7月は、日経平均やTOPIX(東証株価指数)をベンチマークにするETFが7日と10日に決算(分配金支払い基準日)を迎える。ETFは現物株を売って分配金をねん出するほか、各銘柄の権利落ちのタイミングで先物を買い建てて再投資をし、分配金の支払いの際に反対売買をする。

 このため、ETFの決算日には現物株の売りと先物のポジション解消売りが膨らみやすく、今年はその規模が計1兆1600億円とみられる(大和証券は7日4500億円、10日7100億円と試算)。需給変動を先回りする売りも出やすいとされる。

 ただし、6月末に向けた年金などによるリバランス(資金の再配分)売りに大崩れしなかったように、日本株への買い意欲は依然として大きい。ちなみに、30日の日経平均は3日ぶりに反落し、3万3189円(前日比45円安)引けとなった。朝方はリバランス売り観測を背景に下げ幅は一時300円を超えたが、売り一巡後には1円安まで切り返す場面もあった。改めて押し目買いニーズの強さがうかがえる。

 スケジュール面では、国内で3日に日銀短観(6月調査)、7日に5月毎月勤労統計調査などが発表される。海外では3日に中国6月財新製造業PMI(購買担当者指数)、米6月ISM(全米供給管理協会)製造業景況指数、5日に6月13−14日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録、6日に米6月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計と米6月ISM非製造業景況指数、7日に米6月雇用統計が控える。

提供:ウエルスアドバイザー社

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