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投資信託講座

投資信託ってなに?

 投資信託を学ぼう

■ 投資信託の種類をみてみよう


 投資信託の種類というと、真っ先に頭に浮かぶのが株式に投資する「株式投資信託」と債券に投資する「公社債投資信託」です。ただ、投資信託にはもっと多くの分類方法があって、その分類を知ることによって、その投資信託がどんな投資信託なのか、知ることができます。主な分類方法とその分類について見ていきましょう。

投資信託の種類はさまざまです。
その分類を知ることによって、投資信託の特徴がわかります。

 投資信託説明書(目論見書)の表紙の投資信託の名前の下に書いてある小さな文字の単語、これがその投資信託の分類名です。例えば「ニッセイ 日本勝ち組ファンド」には「追加型投信/国内/株式」と書かれています。
 この分類をそれぞれ見ていきましょう。

投資信託の種類をみてみよう

※運用する対象による分類

 投資信託説明書に記載されている分類とは別に、投資信託はどんな資産で運用するかによって、「株式投資信託」と「公社債投資信託」に分けられます。その名のとおり、株式を中心に運用される投資信託が「株式投資信託」、債券を中心に運用される投資信託が「公社債投資信託」です。ただ、日本では税法の規定により、信託約款上、株式の組み入れが可能なものは株式投信に分類されます。このため、例えば「ニッセイ/パトナム・インカムオープン」のように株式を組み入れることが実際になくても株式投信の分類に入っているのもあります。なお、「公社債投資信託」か「株式投資信託」の区別は、これから説明する分類とは別に投資信託説明書の表紙等に記載されています。

1.「追加型投信/国内/株式」の追加型投信とは?

追加の設定が「できるか」、「できないか」による分類

 株式投資信託や公社債投資信託は、最初の決められた期間しか買えない「単位型」(ユニット方とも呼びます)と、みなさんが買いたくなればいつでも買える「追加型」に分類することができます。追加型はオープン型とも呼ばれ、最近の投資信託の主流になっています。

投資信託の種類をみてみよう


2.「追加型投信/国内/株式」の“国内”は投資対象地域

 投資信託説明書には社団法人投資信託協会による商品分類と属性分類が記載されています。投資信託説明書の表紙には、投資信託の投資対象地域に応じて国内、海外、内外のいずれかに分類されています。さらに、グローバル、エマージング、日本、北米、欧州などのより細分化された地域が投資信託説明書内に記載されています。

3.その他の分類について

 その他にも、為替ヘッジの有無や投資形態などのほか、「分配(決算頻度)」や「設定された国」の分類も存在します。

分配による分類

 最近は分配型投信が人気を集めています。分配型投信とは原則として投資信託の決算日から5日目(休日を含まない)以降に分配金が支払われるタイプの投資信託をいいます。その頻度は毎月、隔月、3カ月など様々です。一方、分配金を支払わない投資信託もあります。分配金を支払わない投資信託のメリットは税金の繰延べができることです。分配型では決算において税金が分配金から源泉徴収されますが、無分配型では分配が一切行われませんので、分配金に対する税金が徴収されません。

どこで設定された投資信託かによる分類

 国内で、投資信託法に基づいて設定され、運用している投資信託を「国内投資信託」、国内で「外国の法令」に従って設定され、運用している投資信託を「外国投資信託」と呼びます。
 「外国投資信託」は外国の法令に従って設定・運用する投資信託です。ドル建てなど「外貨建て」の商品が多く、基準価額の表示や売買もドルなどの外貨もしくは円で行われています。また、外国投資信託の場合、その証券は海外の保管機関に預けられ、購入・保有には外国証券取引口座の開設が必要となります。
 「国内投資信託」か「外国投資信託」かは、投資信託説明書で確認することができます。表紙にある分類名の頭に「ルクセンブルグ籍」や「バミューダ籍」など外国の国名が記載されている場合は、「外国投資信託」です。確認してみましょう。

その他の投資信託

 また、分類ではありませんが、不動産や商品に投資する投資信託、また証券取引所に上場している投資信託もあります。

(1)株式市場に上場している投資信託

 投資信託のなかには、株式と同様、証券取引所に上場しているものがあります。売り買いの方法や手続きなど株式の取引と同じため、通常の投資信託とは異なりますが、みなさんの資金を集めて複数の銘柄に投資する意味では同じですので、ここで紹介しておきましょう。それが、上場投資信託(ETF)や上場投資証券(ETN)、不動産投信(J-REIT)です。

■ ETF(イーティーエフ)
 Exchange Traded Fundの略称で、日本語に直訳すれば「取引所で取引される投資信託」となります。ETFは、特定の株価指数に連動することを目的に運用されるインデックス型が中心で、通常の株式と同じように市場でいつでも売買が可能です。

■ J-REIT(ジェイリート)
 不動産へ投資する投資信託は不動産投資信託(REIT、リートと読みます)と呼ばれるものです。みなさんがお金を出し合い、複数のビルやショッピングモール、マンションなどのオーナーになり、それらの賃貸収入を得る商品です。日本の不動産投資信託はJ-REITと呼ばれ、証券取引所で株式と同様売買されています。日本では、東京証券取引所において、不動産投資信託(J-REIT)を上場する市場が2001年3月より開設されました。2012年6月末現在、35本ものJ-REITが上場し、その時価総額は約3.6兆円規模となっています。

(2)お財布代わりの投資信託

 お財布代わりに少額から預けることのできる投資信託として、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とMMF(マネー・マネジメント・ファンド)があります。これらは、みなさんの「貯蓄口座」に近いものです。MRFやMMFは、銀行預金口座と同様に、当日引き出しができますし、分配金もでます。これらは、非常に安全な短期債を中心に投資を行ないますが、預金よりもわずかに元本割れの危険性が高い分、預金よりも高い運用利回りが得られます。投資信託なので元本保証はありません。

■ MRF(マネー・リザーブ・ファンド)
 株式、債券、投資信託などの購入・代金の受け払い等を目的とした証券総合口座用の投資信託です。

■ MMF(マネー・マネジメント・ファンド)
 国内外の公社債やCP(コマーシャルペーパー)やCD(譲渡性預金)などの金融商品を中心に運用する投資信託です。リスクを少なくして安定した収益の確保を目標としています。いつでも解約できますが、30日未満の解約には1万口(1万円)につき10円の信託財産留保額がかかります。

(3)市場の上げ下げに投資する投資信託

■ ブルベアファンド
 長期投資には不向きですが、相場(株式市場や債券市場)が上がるか下がるかのいずれかに投資する投資信託として、ブルベアファンドがあります。その対象は、日本株式、日本債券、外国株式、ドル、ユーロなどさまざまです。
 たとえば日本株式のブル型の投資信託は、日本の株式相場が上昇したときに、基準価額が上がる投資信託で、日本株式のベア型の投資信託は株式相場が下落したときに、基準価額が上がる投資信託です。「これから相場が上昇する」と思った時には「ブル型」を、「これから相場が下落する」と思った時に「ベア型」を買うことになります。ただ、市場の動きと同程度のものから数倍となるものまであります。リターンも高い半面、リスクも高い商品です。

(4)最近登場してきた投資信託

 最近、不動産投信や商品に投資する投資信託も増えてきました。これらは、みなさんが個別に投資すると大きな金額が必要となったり、買いにくいといったデメリットがあります。これらを投資信託の形にすることで、少額で多くの物件や商品を買い、プロが運用してくれるというメリットがあります。また、これらは、株式や債券などと異なった値動きをするため、株式や債券と組み合わせて保有することでリスクを減らすことができるメリットがあります。

■ REITファンド
不動産投資信託に投資する投資信託をREITファンドといいます。こちらは、上場しているJ-REITと異なり、通常の投資信託と同様、1万円前後から買うことができます。J-REITと比べて、間接的により多くの物件を買うことができるメリットがあります。また、通常では買えない海外のREITにも間接的に投資できます。

■ コモディティファンド
商品に投資する投資信託は、コモディティファンドと呼ばれ、その成績は商品先物指数の価格変動によって変化します。商品先物業者が販売している商品ファンドとは、しくみや管理されている法律が異なります。投資信託となることで少額からの投資が可能となったり、透明性が高まるなどのメリットがあります。インフレに強い「商品」は、昨今の商品価格の上昇(原油の高騰など)や、物価上昇の局面で注目を集めつつある投資信託のひとつです。

 投資信託は、株式や債券、不動産など、いろいろな金融商品を組み合わせて運用していますが、その種類は高い収益を追求するものから、安定的な運用を目指すものまで多種多様です。投資信託の分類は、投資信託の特徴にも直結するため、とても重要です。また、投資信託を選ぶ際にも、とても参考になりますので、自分の買おうとしている投資信託の種類を確認することをおすすめします。