ファンドレーティング情報

「ベトナム・ロータス・ファンド」が6カ月ぶりの5ツ星、ベトナム上場企業やベトナム関連企業に投資

2023-07-13

 ウエルスアドバイザーでは毎月、運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にファンドレーティングを付与している。2023年6月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,555本と前月から6本減少した。このうち同月末時点において純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,260本あり、その内訳はレーティング新規8本、上昇180本、変わらず2,849本、低下223本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンド、及び同条件で運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドの中から、注目のファンドを取り上げる。

「ベトナム・ロータス・ファンド」、5年トータルリターンはカテゴリー内でトップ

 レーティングが5ツ星に上昇したファンドは24本ある。今回は、ファイブスター投信投資顧問の「ベトナム・ロータス・ファンド」(愛称:ロータス)を取り上げたい。レーティングは前月の4ツ星から上昇して昨年12月以来6か月ぶりに5ツ星を獲得した。

 同ファンドは実質的に、ベトナムの取引所に上場しているベトナム株式、及び世界各国・地域の取引所に上場しているベトナム関連企業の株式に投資する。ベトナム関連企業とは、ベトナムで営業もしくはベトナム経済の影響を強く受けるビジネスを展開するベトナム国籍以外の企業を指す。

 マザーファンドの2023年6月末時点のポートフォリオを見ると、組入銘柄数は75、組入業種上位は銀行30.62%、不動産16.48%、素材11.54%、組入上位銘柄は、『ベトナム外商銀行』7.48%、『サイゴン商信株式商業銀行』6.98%、『ベトナム投資開発銀行』5.75%となっている。

 同月末時点の過去5年間のトータルリターン(年率)は12.65%とカテゴリー「国際株式・エマージング・単一国(為替ヘッジなし)」平均を6.25%上回り、カテゴリー24本中トップとなっている。

(図表)「ベトナム・ロータス・ファンド」のレーティングの推移

(図表)「ベトナム・ロータス・ファンド」のレーティングの推移

※期間:2020年1月~2023年6月

「ピクテ・ゴールデン・リスクプレミアム・ファンド」、3年トータルリターンはカテゴリー内上位9%

 同条件で運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドは8本ある。その中では、唯一5ツ星を獲得したピクテ・ジャパンの「ピクテ・ゴールデン・リスクプレミアム・ファンド」(愛称:ポラリス)を取り上げたい。

 同ファンドは実質的に、日本を含む世界の株式、金、債券、リートなどに分散投資するバランスファンド。世界の市場環境に応じて配分比率を決定する。基本資産配分は原則として月次で見直す。

 2023年6月末時点のポートフォリオを見ると、資産配分比率は、株式40.3%、金40.6%、債券14.0%、現金等5.1%となっている。

 同月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は11.82%とカテゴリー「安定成長」平均を5.96%上回り、カテゴリー内上位9%(289本中26位)となっている。

ファンドレーティングとは

 ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。

注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。

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