ファンドレーティング情報

「りそな 日本中小型株式ファンド」が初の5ツ星、SDGs関連の国内中小型株に厳選投資

2023-01-13

 モーニングスターでは毎月、運用実績3年以上の国内公募追加型株式投信を対象にレーティングを付与している。2022年12月末時点でレーティング付与対象ファンドは4,548本と前月から16本減少した。このうち同月末時点における純資産残高が10億円以上、かつ前月とカテゴリーが同一のファンド(以下、同条件)は3,160本あり、その内訳はレーティング新規16本、上昇187本、変わらず2,752本、低下205本となった。以下、同条件でレーティングが5ツ星に上昇したファンド、及び同条件で運用開始から3年が経過してレーティングが初めて付与されたファンドの中から注目ファンドについて取り上げる。

「りそな 日本中小型株式ファンド」、3年トータルリターンはカテゴリー内2位

 レーティングが5ツ星に上昇したファンドは26本ある。今回は、りそなアセットマネジメントの「りそな 日本中小型株式ファンド」(愛称:ニホンノミライ)に注目したい。モーニングスターレーティングは前月の4ツ星から上昇し、2021年9月の付与開始から16カ月目で初の5ツ星を獲得した。

 同ファンドは実質的に、国内上場の中小型企業の中から、SDGsの達成をはじめとした社会的な課題の解決に貢献し、持続的かつ安定的な成長が見込まれる企業の株式に投資する。ポートフォリオは15~50銘柄と、厳選した企業に投資する。2022年11月末時点のポートフォリオは40銘柄からなる。主なところでは、「日本の産業競争力低下」解決への貢献が期待される関連企業を25.8%、「ユビキタス社会の早期実現」に関連する企業を14.3%、「地球環境問題」解決への貢献が見込まれる企業を13.3%組み入れている。組入上位銘柄は、第三次産業の国際競争力向上に資すると評価する『円谷フィールズホールディングス』(組入比率5.0%)、AI(人工知能)を活用した不動産業界などの業務効率化への貢献を評価する『SREホールディングス』(同4.7%)、テクノロジー面からの企業競争力強化への貢献などを評価する『シンプレクス・ホールディングス』(同4.4%)などとなっている。

 2022年12月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は12.86%と、モーニングスターカテゴリー「国内中型ブレンド」平均を7.63%上回り、カテゴリー26本中第2位となっている。

(図表)「りそな 日本中小型株式ファンド」のレーティングの推移

(図表)「りそな 日本中小型株式ファンド」のレーティングの推移

※期間:2021年9月~2022年12月
出所:モーニングスター作成

新規付与ファンドでは「お金のデザイン・グローバル・リアルアセット・ファンド(世界の実物資産中心)」

 2022年12月末時点で初めてレーティングが付与された16ファンドのうち5ツ星を獲得したのは2ファンドあった。インベスコ・アセット・マネジメントのファンドラップ専用の「先進国株式インデックス・オープン<為替ヘッジなし>(ラップ向け)」と、お金のデザインの「お金のデザイン・グローバル・リアルアセット・ファンド(世界の実物資産中心)」(愛称:資産の方舟)である。今回は、後者を取り上げたい。

 同ファンドは、世界のETFやREITに実質的に投資し、実物資産(貴金属、コモディティ、不動産)への投資と同様の効果を獲得することを目指す。2022年11月末時点のポートフォリオの組入比率は、貴金属47.7%(プラチナ19.6%、金19.0%など)、コモディティ39.4%(エネルギー18.5%、天然資源関連17.3%など)、不動産12.9%(世界インフラ4.9%、世界REIT4.1%など)となっている。

 2022年12月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は14.14%とカテゴリー「安定成長」平均を12.87%上回り、カテゴリー287本中トップとなっている。

ファンドレーティングとは

 ウエルスアドバイザーでは、3年以上の運用実績を有するファンド(注1)に対して、定量データに基づき5段階のファンドレーティングを付与している。具体的には、あるファンドが同じカテゴリー(「国内大型ブレンド」など)に属するファンド群と比較して、運用効率(シャープレシオ:注2)が高ければ星の数が多くなる仕組みで、最上位は5ツ星である。レーティングは、直近3年間、5年間、10年間のほか、それらのより長期のレーティングが重視されるよう加重平均した「総合」を公表している。

注1:国内公募追加型株式投信(確定拠出年金向けファンド及びラップ口座専用ファンド、ETF等を含む)が対象。
注2:リスク調整後のリターンを計る指標。2つのファンドが同じリターンであれば、リスク(リターンのブレ幅)が小さい方がシャープレシオの値が高くなる。同様に、同じリスク(〃)であれば、リターンが高い方がシャープレシオの値が高くなる。厳密には、弊社が独自に算出する「カテゴリー内リターン」と「カテゴリー内リスク」によってリスク調整後のリターンのスコアを測定し、レーティングを付与している。

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