堅調な経営と戦略的に成長し続けるアクシス小倉社長に聞く 堅調な経営と戦略的に成長し続けるアクシス小倉社長に聞く

掲載期間:2023年3月10日~2023年4月28日

アクシス(4012)は主力のシステムインテグレーション(SI)事業において、金融業向けで、専門性の非常に高い、高付加価値の案件を取り扱っている点が強み。高成長を続ける同社について、同社の代表取締役社長執行役員の小倉博文氏と、モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也が対談した。

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朝倉:
御社は創業が1991年で、専門性の高い事業を遂行しながら、赤字がないということは素晴らしいですね。それから、2020年9月にマザーズに上場し、東証の市場区分見直しに伴い22年4月に東証グロース市場上場となりました。22年9月にはグロース市場からスタンダード市場に市場変更しています。株式上場、そして市場変更によって御社はどのように変わりましたか。
小倉氏:
上場したことによる人材確保の効果は大きく、中途採用なども非常に好調です。ビジネスパートナーの確保も順調に進んでいると思います。また、事業が拡大していく中で、当然、将来的にプライム市場への移行を目標にしています。それを考えると、グロースで時間をかけて成長し、一気にプライムに行くのは、ガバナンスの強化など、さまざまな課題があるため難しいと思いました。当社としてはまず確実にガバナンスなどの体制を強化し、スタンダードに移ってからプライムに行こうということで、22年にスタンダード市場へ市場変更しました。

「システムインテグレーション(SI)事業」と
「ITサービス事業」の2事業で構成

「システムインテグレーション(SI)事業」と「ITサービス事業」の2事業で構成
  • 出所:株式会社アクシス作成
朝倉
御社の事業内容を教えていただけますか。
小倉氏:
当社はSI事業を中心に、ITサービス事業も手掛けています。SI事業は情報システムのコンサルテーションから開発、運用、保守、またインフラの構築まで、すべての工程を一貫して提供しています。1991年の創業時から金融の業務に精通しており、お客様の主体は金融系、特に大手銀行を中心とした金融機関です。売上面ではSI事業の金融系の売上高が全体の6割程度になります。近年は公共系の事業も増えており、SI事業は金融と公共、非常に安定性の高い2本の柱を確立しています。

事業内容(ITサービス事業:クラウドサービス)

事業内容(ITサービス事業:クラウドサービス)
  • ※「導入しやすい運行管理システムNo.1」は、日本マーケティング調査機構による2021年1月期ブランドイメージ調査にて獲得
  • 出所:株式会社アクシス作成
朝倉
ITサービスの車両管理のクラウドサービスについてお話しいただけますか。
小倉氏:
ITサービスでは、クラウドをベースとした車両の運行管理サービス『KITAROサービス』を運営しています。営業車や運搬車両の位置情報、車の状態などを管理するというサービスで、現在、約8,000台以上の契約があります。位置情報だけではなく、急ハンドル、急加速といった車の運行の安全に関わるデータも管理しており、ドライバーの運転の質の向上、ひいては燃料の節約などにも貢献できるサービスです。また、ドライブレコーダーとの連動もできるため、不測の事態、事故があっても、管理している会社の側で動画の確認ができるようになっています。さらに、延期になっていますが、改正道路交通法におけるアルコールのチェックの義務化などにもすでに対応しています。
朝倉:
「KITARO」というサービスは買収した事業で、そもそも赤字だったものを黒字転換されたとお聞きしました。
小倉氏:
買収した時が成長ステージの前半だったと思いますが、ITは当社の専門分野なので、われわれの知見の中で事業を育てていったと思っています。

創業来32期連続黒字継続、
過去赤字プロジェクト発生はゼロ

創業来32期連続黒字継続、過去赤字プロジェクト発生はゼロ
  • 出所:株式会社アクシス作成
朝倉:
前2022年12月期の決算を振り返っていかがでしたか。競争が激化している中で、売上、営業利益とも2ケタの増収増益で、いずれも過去最高を更新しました。
小倉氏:
前期は大変良い結果を出せたのではないかと思います。ITの投資意欲が相変わらず堅調で、その需要にお応えできる受注体制をしっかり構築できたことが非常に大きかったと思います。また、主要なお客様が金融機関や官公庁で、安定性が高いこともよかったのでしょう。
朝倉:
私がさらに注目しているのは、営業利益率が10%前後と、非常に高いことです。
小倉氏:
当社は創業がバブル崩壊後だったこともあり、赤字を出さない経営ということについては慎重に取り組んできました。SI事業では失敗プロジェクトを出さないことにこだわっており、過去に赤字プロジェクトは発生していません。また、昨年、残念ながらお亡くなりになってしまいましたけれども、京セラの創業者の稲盛和夫さんの『盛和塾』という経営塾に私は2002年に入塾し、ずっと学んできました。その中で10%の営業利益を出さないのは事業ではないと厳しく言われてきたので、失敗せず、無駄を出さず、生産性の高い仕事をして、今に至っているのかなと思います

2025年経営目標

2025年経営目標
  • 出所:株式会社アクシス作成
朝倉:
中期計画では最終年度の2025年12月期に売上高80億円と、こちらも営業利益率10%を目標とされています。見通しはいかがでしょうか。
小倉氏:
この中期計画は2021年12月期の売上をベースに、そこから年平均成長率13%で、25年12月期の目標ということで作成しました。しかし、実際に2021年12月期以降は18%台の成長率になっており、順当にいけば、前倒しで達成できることになります。そのため、今後、新しい計画を策定するつもりです。

2025年経営目標 進捗状況

2025年経営目標 進捗状況
  • 出所:株式会社アクシス作成
朝倉:
1991年創業ということは、もう30年以上たっているわけです。普通は30年以上たつと成長は鈍化するケースが多いですが、それでもなお2ケタの成長率は素晴らしいですね。
小倉氏:
成長率は逆に高くなっていると思います。
朝倉:
それがまさに信頼の証しで、おそらく株主の方は安心して御社の株を持たれているし、これから株を買いたい方も御社にさらに注目すると思います。世の中、持続的に成長する、サステナビリティーとよく言われていますが、まさにその精神を貫いておられますので、投資家の方がますます御社に関心を持たれ、そしてまたぜひ投資をと考える方もたくさんいらっしゃると思います。最後に社長から投資家の方にメッセージをお願いできればと思います。
小倉氏:
アクシスはデジタルの拡大とともに、ますます成長してまいります。今後もぜひ、当社にご期待をいただければと思います。よろしくお願いします。
朝倉:
最後に「アクシス」という社名の由来は何ですか。
小倉氏:
アクシスは『軸』という意味になります。IT業界の中心的役割を担っていく、そういう会社になろうと、この社名にしました
朝倉:
今後もまさに『軸』になるような活躍を期待しています。本日はどうもありがとうございました。
株式会社アクシス

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