掲載期間:2023年1月12日~2023年4月11日
2022年は、為替や金利、世界情勢などが大きく動いた1年となった。「今は50年単位の大きな波の転換点にある」と語るのは、200年以上にもわたる歴史のあるスイスのプライベートバンクに起源を持つピクテ・ジャパンの代表取締役社長の萩野琢英氏。マーケットが大きく動く中、オンラインを中心とした資産運用は今後どうあるべきか、モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也と対談した。
50年サイクルの大波が転換するタイミング
- 朝倉:
- 2022年は為替や金利、世界情勢など本当に大きな動きがありました。まずは、これだけ難しい市場環境となったことについて、ピクテとしては、どのような考えをお持ちなのでしょうか?
- 萩野氏:
- ピクテは1805年からプライベートバンクを200年以上続けていますが、その経験則でいくと、大きな投資のサイクルと小さな波が重なりながら訪れ、そこに中くらいの波もやってくるのですが、今、ちょうど40年~50年単位の大きな波の転換点だと見ています。これからは、これまでとは劇的に変わっていくと思います。
- これまでの大きな波の起点は1980年前後です。その当時は、アメリカも相当なインフレの状態で金利も高かったのですが、それらがずっと下がってくる約40年間を経験しました。今、この流れが転換していく大きな波が始まっていると考えます。
- 朝倉:
- 2023年以降は、どのように予測されていますか?
- 萩野氏:
- 今までとは異なる物価上昇の環境に入ると考えています。それが市場の大きな転換点になると思っています。
ピクテ・ジャパン株式会社
代表取締役社長
萩野 琢英氏
- また、日本の円の価値はどんどん下がっています。今までは、海外に行ったときに実感することが多かったように思います。これからは、国内にいても主に輸入品の値上がりなどを通じてそれを実感するということが始まるのだと思います。
オンラインで投資家にピクテのサービスを提供
モーニングスター株式会社
代表取締役社長
朝倉 智也
- 朝倉:
- コロナ禍の中でも、投資を始める方々が増えてきました。ピクテとして今後はどのような形で投資家の支援をしていく考えですか?
- 萩野氏:
- ピクテ・ジャパンは、今から8年前に大きな方針転換を行っています。それまでは、情報の提供は銀行や証券会社などの販売会社を通じて行っていました。それを、オンラインで直接情報提供をすることを始めました。そうすることで、最終的な個人投資家との接点を広げていこうと考えています。
- 朝倉:
- YouTubeの動画には萩野さん自らが、かなり頻繁に登場されて、多くの社員の方々も出られて情報発信されています。運用会社の中では、かなり際立った動きをされていると思います。
- 萩野氏:
- 個人の投資家の方々に真の意味で情報発信をしていく上では、代表取締役の私も含め社員が自ら出ていくことによって最終投資家に向き合っていくことができると思い、取り組んできました。
- 朝倉:
- 8年前から取り組みを始めたというのは、先見の明だと思います。投資家の方々も変わってきて、運用会社やファンドマネージャーの考え方を、自ら情報収集することが増えてきました。そういった意味では、社長自らが、あるいは、社員の方々が直接情報発信するということは、投資家にとってはありがたいことだと思います。
- 萩野氏:
- 私どもが運用している投資信託を保有していただいている投資家の方々に、しっかりとフォローしていくことが、オンライン上ではできるだろうという夢の下に動いています。8年間続けて、そういうことが少しずつ実現できそうな気がしてきています。
「iTrust」は宝石のような個性を持ったファンド
- 朝倉:
- オンライン専用のファンドシリーズである、「iTrust」を立ち上げられた背景を教えてください。
- 萩野氏:
- 今オンラインで主流になっているインデックス投資は、それが良いか悪いかは別にして、一定のルールに基づいて機械的に算出される指数に投資をするものです。
- 私は、投資の醍醐味というのは、投資したファンドが、5年、10年単位で面白いパフォーマンス、面白い動きをすることだと思います。さらに、個人の投資家にとって重要なのが、「分かりやすい」ことだと思います。自分がどんなものに投資しているのか理解することが重要です。
- 私が2000年にピクテに入った頃には、すでに富裕層向けに「バイオテック投資」というテーマに沿うものに投資先を限定した、当時では新しい手法の投資商品がありました。1995年に富裕層のお客様からのニーズがあり、この商品が組成されたのですが、それが良好なパフォーマンスになったのです。このような、インデックス投資とは異なる面白い値動きをするアクティブ投資で、かつ分かりやすい商品を日本の投資家にも広げていきたい。そのような想いで、iTrustを立ち上げました。より幅広い投資家の方々にお届けするため、オンライン専用にすることでコストを抑えて提供することにもこだわりました。
- 朝倉:
- この20年でインデックスが台頭していますが、先ほどお話にあった50年の変化という流れが来ているとすると、本当に伝統的なインデックスだけで良いのかという議論も起こってきていますね。
- 萩野氏:
- 欧米の年金コンサルティング会社でも、このような新しい戦略が重要な投資対象になろうとしていると指摘しています。これは、今までとは違う潮流で、従来とは違うリターンが得られるということが認識され、今後ますます認知されていくと思います。
- ただ、このように投資先を限定する場合は、市場に出回る株式などの多さを意味する「流動性」の分析が重要になります。それをしないと、特に市場がパニックに陥る危機局面などにおいて、売りたい時になかなか買い手が見つからないということも起こりかねません。こういったリスクを回避し、お客様の資産を守り抜くためには、やはりアクティブ運用の視点が必要だということが分かってきました。それが、我々の経験則です。
- 朝倉:
- ピクテは、200年以上の歴史があり、富裕層を含め、資産を守る運用をしてきた会社です。その経験の中で、「iTrust」を開発し、提供されていますが、このシリーズを投資家は、どのように使っていけばよいとお考えでしょうか?
- 萩野氏:
- 一つひとつのファンドの個性が違います。それを選んでいただくだけでも、宝石を選ぶような楽しみがあると思います。
例えば、「iTrust日本株式(愛称:日本選抜~シェアNo.1企業厳選~)」は、国内や海外において特定の分野で売上高等がナンバーワンの企業を選ぶファンドです。このような企業は、体力もありますし、研究開発力、優秀な人材、ブランドなど様々な強みがあるので、一時的に業績が悪化することがあっても、またすぐに立ち直ります。また、成長性も有しているので、マーケットが上がってくるときには結構良い動きをすることも特徴です。
- また、「iTrust新興国株式(愛称:働きざかり~労働人口増加国限定~)」は、2022年12月現在で中国、ロシア、韓国、台湾が入っていません。通常の新興国株式ファンドでは、中心になるような4ヵ国なのですが、この4ヵ国は他の新興国と違って労働力が減っている国でもあります。日本は1995年以降に労働人口が減少に転じて潜在経済成長率が落ちてきました。労働人口が伸びて活力がある若い国に投資しましょうという考えで運用しています。
- このように、それぞれ通常のファンドにはない個性がありますので、その違いを一つひとつ見ていただいて、ファンドを選ぶ楽しみを感じていただければよいと思います。
- 朝倉:
- 今のお話にも、やはり資産を守るという考え方がベースにあるように感じます。ピクテの伝統を感じさせるファンド群ですね。
- 萩野氏:
- 10年、20年と投資をしていく上で、資産を守るという考え方は大きな安心材料になります。200年以上にわたりピクテで継承されてきたこの考え方は、iTrustの各ファンドの運用にも活かされています。
- 朝倉:
- 将来を見据えた商品、情報の出し方も新しい技術を使って提供していくなど、前に進んでいるという部分が大変評価できるポイントだと思います。
「長い航海」を託せる運用商品を提供する
- 萩野氏:
- 投資は長期的な視点で行いますので、今後、5年、10年単位で持ち続けるためには、過去のパフォーマンスよりも、ナンバーワンや労働人口増加国といったような「キーワード」を持っているということが重要になります。そのような考えに基づいた商品を今後も提供していきたいと考えています。
- 朝倉:
- 投資家の方々それぞれに、自分のポートフォリオがあると思います。「iTrust」をはじめ、様々な商品を組み合わせて運用していただきたいと思います。
- 萩野氏:
- 投資は長い航海です。長い航海の際にどの船に乗るかを決める時、好きな船に乗ることが大事です。好きな船というのは、自分自身で理解できるもの、安心できるものということです。これが、長期投資の鉄則だと思います。特に、マーケットが上がったり下がったりするときに、信念を持って保有し続けられるかが重要ですので、ぜひ、皆様が投資信託を選ぶ時には、中身を見て、ずっと持っていられるかどうかを確認して投資していただけると良いと思います。
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モーニングスター株式会社の事業は2023年3月30日以降、ウエルスアドバイザー株式会社が行っております。
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