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「世界半導体株投資」が急浮上、ランクアップするアクティブファンドに注目=ネット証券の投信積立契約件数ランキング24年6月

2024/07/03 15:36

 大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2024年6月のトップは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、第2位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」で前月と同じだった。第3位には前月4位の「iFreeNEXT FANG+インデックス」が浮上し、前月第3位だった「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」は第4位に後退した。そして、第5位にはトップ10圏外から「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」が急浮上した。ウエルスアドバイザーの「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」のカテゴリーで1年、3年(年率)、5年(同)、10年(同)でカテゴリー内トップという極めて優れたパフォーマンスを残す同ファンドに積み立て投資のニーズが高まっている。

 ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。

 ネット証券で積立投資対象となるファンドは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の2本が圧倒的な支持を得ている。不動の2トップだが、3位以下の投信が激しく入れ替わるようになってきた。5月はトップ10圏外から「iFreeNEXT FANG+インデックス」と「Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式)」がトップ10入りし、6月には「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」が前月13位から一気に第5位に浮上した。また、前月は第10位だった「日経平均高配当利回り株ファンド」が第8位にジャンプアップしている。

 トップ10を陥落しているのは、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」や「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」などであり、また、「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」や「iFree S&P500インデックス」などもトップ10での順位を下げている。このような動きからは、「eMAXIS Slim」の「オルカン」と「S&P500」は「積み立て投資のブランド商品」として定着しているように感じられる。同じ株価指数に連動するインデックスファンドであれば、手数料水準が同じであれば何でも良いというのではなく、「eMAXIS Slim」というブランドを投資家は求めているようだ。

 一方、今月急浮上した「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」は、長期にわたるパフォーマンスが優れたファンドとして近年、評価が高まっている。過去10年のトータルリターンが年率29.33%を記録している(2024年5月末時点)。2009年8月の設定で、設定来約15年間のトータルリターンは2365%になっている。たとえば、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」も優れたリターンを残し、しかも、信託報酬率は税込み年0.05775%以下と非常に低い。それが、ブランドになるほどに支持を集める大きな理由だが、過去5年のトータルリターンは年率19.77%だ。「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」は同期間で年率48.25%だ。信託報酬率は税込み年1.65%であるが、その信託報酬率の差を埋める圧倒的なパフォーマンスがある。信託報酬率は低いに越したことはないが、最終的には信託報酬控除後のパフォーマンスが運用商品として選ばれる決め手になる。急浮上した人気が定着するか注目したい。