ウエルスアドバイザーYouTubeチャンネル かんたんファンド検索 詳細条件でファンドを検索 ファンドの見直し

新興国ニュース

<新興国eye>トルコ3月経済信頼感指数、サービス業が改善、小売り・建設業は悪化―設備稼働率も低下

2023/03/31 10:33

 トルコ統計局が27日発表したサービス業と小売業、建設業の経済状況を示す3月セクター別経済信頼感指数(季節調整後)は、サービス業の全体指数が前月比1.1%上昇の116.8となり、前月(2月)の同2.2%低下から3カ月ぶりに改善(上昇)、1月(118.1)以来の高水準となった。

 サービス業のサブ指数は、過去3カ月間の景況感(遅行指数)が前月比1.4%低下(前月は2.0%低下)の115.0と、2カ月連続で悪化。過去3カ月間の需要(遅行指数)も同2.1%低下(同0.9%低下)の114.8と、2カ月連続で悪化した。対照的に今後3カ月間の需要見通し(先行指数)は同7.0%上昇の120.6(同3.7%低下)と、3カ月ぶりに改善した。

 小売業は同4.4%低下(同2.4%低下)の117.7と、3カ月連続で悪化、22年9月(115.9)以来の低水準となった。サブ指数のうち、過去3カ月間の販売活動は同8.0%低下(同0.4%低下)の132.5と、2カ月連続で悪化。今後3カ月間の販売見通しも同3.3%低下(同7.4%低下)の117.8と、3カ月連続で悪化した。商品在庫も同0.5%低下(同1.2%上昇)の102.9となり、在庫過剰感が高まった。在庫指数の「上昇」は在庫減、反対に指数の「低下」は在庫増を示す。

 建設業も同1.5%低下(同3.6%低下)の88.5と、2カ月連続で悪化、22年9月(88.1)以来の低水準となった。サブ指数の受注残は同0.6%上昇(同1.9%低下)の85.0と、改善したが、今後3カ月間の雇用見通しは同3.3%低下(同5.1%低下)の92.0と、3カ月連続で悪化した。

 経済信頼感指数はゼロから200までの間で算出され、判断の分かれ目は100。100を超えると「楽観的な見通し」、100を下回ると「悲観的な見通し」を示す。21年1月統計から指数の算定基準(調査対象など)が変更された。

 また、トルコ中銀が同日発表した3月の製造業設備稼働率(季節調整前)は73.5%と、前月(2月)の75.2%から1.7ポイントも急低下、依然、コロナ禍前の20年1月の75.5%を下回っている。ただ、コロナ禍が最も厳しかった同4月は61.6%と、09年4月の61.2%以来11年ぶりの低水準に落ち込んでいる。

 設備稼働率のうち、最も高かったのは投資財の78.6%(前月は78.1%)で、前月を上回った。このほか、中間財は72.7%(同74.9%)、非耐久財は71.7%(同73.4%)、消費財も71.7%(同73.1%)と、いずれも前月を下回った。他方、耐久財は71.7%(同71.4%)と、前月を上回った。

 季節調整後の製造業設備稼働率も3月は74.2%となり、前月(75.7%)を下回った。

<関連銘柄>
 上場MSエマ<1681>

提供:ウエルスアドバイザー社 
(イメージ写真提供:123RF)