提供:ピクテ・ジャパン株式会社
掲載期間:2025年3月13日~2025年6月12日
NISA成長投資枠の中でも優秀なアクティブファンドに限定をした、ウエルスアドバイザーアワード2024「“NISA 成長投資枠”WA優秀ファンド賞」の第二回が発表された。本アワードでは、より授賞ファンドを厳選し、対象ファンド1,435本の選考対象の中から、わずか8本、比率としてわずか0.5%の受賞という非常に希少なファンド群となったが、その中で、「オルタナティブ型 部門」にて唯一の授賞を行ったのが、ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)である。ウエルスアドバイザー株式会社 代表取締役社長 朝倉智也がピクテ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 萩野琢英氏にその好調な運用について聞いた。
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- 朝倉:
- 金は非常に有望な資産クラスだと前々から思っていましたが、凄まじい残高ですね。ヘッジなしでの受賞なのですが、金に投資をするファンドの中ではヘッジなしとヘッジありをあわせると国内トップクラスで、現在合計3,000億円以上の規模になっていますよね。それだけ人気の高いファンドであるということで、更にはパフォーマンスが高いということは言うまでもないんですけど、まず、このファンドの特徴や金について、いろいろ語りたいことがあると思いますが、それも含めてお話を伺いたいと思います。
- 萩野氏:
- 金は、通貨価値の下落リスクに備えるための分散投資の対象となる資産の一つだと考えています。今後は、円が長期的に弱くなるリスクに備える必要があると思っています。その最大の理由は、円という貨幣をずっと日本銀行が供給し続けていることにあります。もう一つは、国の財政を日本銀行が財政補填するような形で、マネタイゼーションと呼ばれる手法を使っていることです。これは新興国の経済と同じような状況で、それが続く限り、円がどんどん安くなるという前提で作ったファンドです。
- 朝倉:
- よく、この金の比率について悩まれる投資家が多いですよね。今、株や債券を持っている中で、金をヘッジとして加えるのがいいという考えがありますが、その場合、萩野社長の考え方としてはどうでしょうか?
- 萩野氏:
- 金をコモディティや商品として見るのではなく、完全に通貨として見た方がいいということです。過去から現在まで、金の主要な買い手の一つが中央銀行です。過去の中央銀行が金を買っている理由は、通貨として買っているわけですね。商品として買っているわけではなく、なぜ金を買っているかというと、金の産出量は年間2~3パーセントぐらいしか増加しないといわれていますが、それに対して、例えば米ドルの過去10年間の平均通貨供給量の増加は20パーセントを超えていますから、その需給ギャップがすごいわけです。日本もかなりの通貨を供給していますので、そうすると当然、たくさん供給した通貨の価値は下がる一方、金の価値は下がらないということです。つまり、金が値上がりしているのではなく、他の通貨価値が下がっているという理解をしてもらった方がいいと思います。
ピクテ・ジャパン株式会社
代表取締役社長
萩野 琢英氏
- 朝倉:
- そうですね。萩野社長がおっしゃったように、日本もアメリカも、リーマンショックやコロナ禍以降、継続的に通貨を発行し続けてきました。政府は通貨をある程度管理して発行できますが、金はそうではありません。ですから希少価値があるということですよね。今、腑に落ちたのは、金を通貨の分散として考えてもよいということですね。
- 萩野氏:
- そういう形で考えた方がいいですね。現在、日本人が投資する際の重要なポイントの一つは、通貨をどう分散させるかということです。現在の日本の個人金融資産の約半分が預金です。これは円建てです。保険なども含めると、さらに円建ての資産が増えます。そうすると、個人の金融資産の約8割から9割ぐらいが円で、不動産も含めるともうほぼ大部分です。円の価値が下がり続け、日本の所得水準が他国と比べて低下している中で、資産をいかに保全していくかが課題となっています。だから今後その資産を如何に保全していくかとなった時に、円だけで持っていると、やはりある程度問題が出てくる可能性があると思います。いかに通貨をどう持つかというのがとても重要なことだと思います。
ウエルスアドバイザー株式会社
代表取締役社長
朝倉 智也
- 朝倉:
- 今日の話は非常に興味深いですね。多くの評論家は金を持つ理由としてインフレヘッジや地政学リスクのヘッジを挙げますが、中央銀行(中国やロシアを含む)が金を買っているという点はよく言及されますが、通貨の分散という観点はあまり話題に上がらず、非常に重要なポイントです。
- 萩野氏:
- ピクテは1805年から約220年以上にわたり、お客様の資産を運用してきました。かつては通貨が最も重要な要素でした。現在も同様で、お客様の資産運用を考える際、まず最初に検討するのは通貨の分散方法です。日本では円だけでなく、ドルもかなり保有されていますが、円とドルだけでは十分な分散とは言えません。ドルを一部投機的に保有しているに過ぎない状態です。むしろ、全体の資産をどのように通貨分散させるかが非常に重要な時代となっています。円の保有比率は半分以下でもいいと思いますね。そういう考え方が、実はヨーロッパでは普通に行われてきたということをぜひ知っていただきたいです。
- 朝倉:
- 金に関わるファンドは、冒頭の話じゃないですけど、最近たくさん出てきていますね。御社のファンドは国内トップクラスになりましたけど、投資家の目線に立ってみると、金に投資をした場合というのは、色々な方法がありますよね。金の現物買う人もいるとか、あるいは金関連の株を買えばいいんじゃないかという方もいらっしゃいますね。そこの違いをわかっている人は意外といない、少ない、ということなので、このファンドの特徴は何でしょうか。
- 萩野氏:
- 投資信託を立てるときは、社内でもよくみんなにお願いするのですけど、自分が買いたいかから考えます。金の投資信託というのは、キャピタルゲイン課税が約20パーセントです。売却する時の譲渡益、利益がプラスだと税金が20パーセントかかる一方で、金の現物を持つと総合課税ですから、人によっては税率が55%パーセントになってしまうかもしれません。そこがやはり一番大きなポイントです。ご自身のポートフォリオ全体の中で金の値動きを見ながらリバランスすることも重要です。あまりにも増え続けて、比率が高くなった時は少し削って比率を落とすとか、今度下がって減ってきた時に比率を上げるとかをやり続けると、割高なところで売って割安なところで買うということを、10年、20年単位でできるんです。それが、金の現物だとなかなか難しいのです。もう1つ重要なのが、このファンドに関しては、弊社のスイスのジュネーブの地下の金庫に金が保管してあるのです。金のファンドを購入いただくと、弊社は金を買って、弊社金庫に入れるのですね。そして、金庫の上はシェルターになってますから、スイスという安全な永世中立国で、かつ、ピクテ銀行の核シェルターの下に保管されている。だから一番安全なところに保管されているものだというのが私の理解です。
- 朝倉:
- 重要な内容ですよ。今、バンク・オブ・イングランドの問題とか、いろいろ出ていますよね。引き出しとか含めてどこに置いてあるんだということですよね。金ファンド買ったにもかかわらず、現物を買っていないで先物を買っている投資もあるわけです。そうすると、そもそものこの信用リスクをヘッジするための買っているものが実はそうじゃなかったっていうねこともあるわけです。
- 萩野氏:
- もう1つは地政学リスクで、今後5年、10年単位で考えた時に、ピクテは今、世界では1930年代とちょっと近いことが起きていると考えています。右翼化したり、あるいは財政の問題。戦争の数が増えてきたりなど、そういった点で考えると、もしかしたら10年後に大きな戦争が起きるリスクもあるのですね。それを踏まえた時にどこに保管をしておくかっていうのもすごく重要で、そういった観点でいくと、私はそのピクテのジュネーブの地下の金庫は安全なところの一つだという風に理解しています。
- 朝倉:
- そのポイント極めて重要ですね。もちろん今買われている投資家の方はそれも総合的に理解をされて買われている方もいらっしゃると思いますし、またこれから金のファンドをたくさん比較検討していく中で、そういうポイントを結構重視される方も私はいると思います。非常に今日はすごくいい話を聞きましたけど、今回、為替ヘッジなしで受賞されていますよね。冒頭申し上げましたが、為替ヘッジありも結構買われている方いらっしゃいますよね。運用は同じなので、運用の評価としては我々としては両方評価が高いわけです。そうすると投資家から見ると為替ヘッジなしと為替ヘッジありはどうやって使っていけばいいですか。
ピクテ・ジャパン株式会社
代表取締役社長
萩野 琢英氏
- 萩野氏:
- すごくいいポイントですね。基本は円がどう動くかということですが、今までのようにずっと円高になり続けるということはもうないと私は思っているのですけども、ただ、どこかの局面でまた円高になったりとか、そういうことを踏まえて金に投資するとなると、基本的には配分のところで、ヘッジありとヘッジなしを半分半分で持っていてもいいと思います。そうすると、円の変動リスクを半分に抑えることができるのです。その分、ただヘッジコストを払わなければいけないのですけど、でも、そうすることによって、金の価格変動をもう少し抑えることもできますし、円高になった時に影響度を抑えることもできます。それは一つの投資戦略として、そのためにヘッジありというのも我々は提供しているというわけです。そのため、どちらかを買ってくださいではなく、半分半分にしながら円高になってきたとしたらですね、今度は為替ヘッジありの比率が増えるわけですので、増えてきたらヘッジありを少し落として、ヘッジなしを増やすというリバランスを行っていくと、長期的には安いとこでヘッジありを買って、高いところではヘッジありを売るということができるという考え方です。
※リバランスには購入時手数料がかかることがございます。
- 朝倉:
- それは非常に参考になりました。投資家の方は是非、両方買っていただいて、その楽しみもあるということですね。
- 萩野氏:
- 分散投資として金の分散になるわけです。
ウエルスアドバイザー株式会社
代表取締役社長
朝倉 智也
- 朝倉:
- こういう話はなかなか聞けないのですよ。今日は受賞対談でしたけど、非常にいい会話になっております。ただ、金は本当に重要な資産クラスの一つにも十分になっているということですよね。それでは最後に是非投資家の方に萩野社長からメッセージをお願いします。
- 萩野氏:
- ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)の受賞、本当にありがとうございます。すごく重要なことで、皆さんに理解していただきたいのは、今、世界の先進国の財政の赤字の問題なのですね。これは過去最高です。過去、経済規模に対して財政の赤字が非常に大きくなった時はインフレが起きているんです。それは通貨の下落を意味します。それを踏まえて、我々はかれこれ7年、8年前から金の話をしています。長期的にこの財政の赤字問題は解決できないだろうと思っています。そうなると、結局、物価上昇が起こり通貨価値が下がるという時代がどっかで来るだろうと。その時に資産をいかに保全するか、その資産を保全する時に重要なのが、やはり金だと。かつそれがどこに保管されているか、それもすごく重要だということを判断して、このファンドのストラクチャーの構造を考えたという風にご理解いただければと思います。今後もピクテは頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。
- 朝倉:
- もう200年以上、永年と築き上げた運用実績がありますので、それだけでも十分な信頼感だと思いますので、引き続きよろしくお願いします。ありがとうございます。
【ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり/為替ヘッジなし)】
- ●投資リスク:ファンドは実質的に金に投資しますので、「金の価格変動リスク」「為替に関する留意点(為替ヘッジあり)」「為替変動リスク(為替ヘッジなし)」などの要因で基準価額が変動し、投資元本を割り込むことがあります。
- ●ファンドの費用:【購入時手数料】上限2.2%(税抜2.0%)【保有期間中に間接的にご負担いただく費用】実質最大年率0.789%(税抜0.74%)程度(内訳には、ファンドの信託報酬年率0.539%(税抜0.49%)に加え、フィジカル・ゴールド・ファンドの運用管理費用最大年率0.25%(上場投資信託を除く)およびショートターム MMF JPYの運用管理費用最大年率0.3%が含まれております。)。このほかに信託事務に要する諸費用(純資産総額の年率0.055%(税抜0.05%)相当を上限とした額)等があります。※当該費用の合計額については、投資者の皆様がファンドを保有される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。※詳しくは、「投資信託説明書(交付目論見書)」をご覧ください。
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