サイジニア、3.5ヵ年の中期経営計画推進、CX改善サービスが成長をけん引 サイジニア、3.5ヵ年の中期経営計画推進、CX改善サービスが成長をけん引

掲載期間:2024年9月27日~2024年10月27日

サイジニア(6031)は主力事業であるCX(顧客体験)改善サービスが好調で、利益面の成長が著しい。さらに、継続的な成長を目的として構造改革を進めており、24年10月1日を効力発生日として完全子会社のZETA、デクワスを吸収合併するとともに、社名をZETAに変更しブランドを統一する予定。同時に3.5ヵ年中期経営計画を推進し、より一層の飛躍を図る。同社の現状と今後について、ZETAの創業者でもある山崎徳之社長に聞いた。

――2024年12月期からの3.5ヵ年中期経営計画を発表しました。

 「21年7月にZETAを経営統合し、23年7月に収益性の悪化したリターゲティング広告事業を譲渡しました。利益率の高いCX改善サービスが主力事業になったことで、前6月期の連結営業利益は4億9800万円(前々期比30.9%増)と過去最高を更新しました。中期経営計画では最終年度である27年12月期の目標が売上高36億円(前24年6月期17億3900万円)、営業利益17億円(同4億9800万円)、営業利益率47.2%(同28.7%)で、より一層の利益率向上、利益拡大を目指します。主にCX改善サービスの成長が収益増をけん引する計画です」

山崎 徳之 氏

サイジニア株式会社
代表取締役社長
山崎 徳之

3.5ヵ年の中期計画を更新、2027年12月期に17億円の営業利益計画

3.5ヵ年の中期計画を更新、2027年12月期に17億円の営業利益計画
  • 出所:サイジニア株式会社

――決算期も6月から12月に変更しますね。

 「CX改善サービスは毎期、7~9月が先行費用期で、4~6月が回収期になって収益が拡大するという傾向があります。従来の6月決算だと、第3四半期累計決算まで売上高、利益ともあまり伸びていないように見え、本決算でようやくその期の収益が明確になるという状況でした。今回の決算期変更で、その不透明さが払拭できることになるでしょう。また、決算期変更のため、25年12月期は6ヵ月の変則決算になり、ここでグループ3社の合併、商号変更、組織改革を実施し、来期からの本格的な成長に備えます」

さらなる飛躍を目指して取り組む6.5ヵ年の構造改革

さらなる飛躍を目指して取り組む6.5ヵ年の構造改革
  • 出所:サイジニア株式会社

――主力サービスであるCX改善サービスについて教えてください。

 「CX改善サービスでは、クライアントが運営するECサイトの売上を増加に導く各種マーケティングソリューション『ZETA CXシリーズ』を展開しています。同サービスの利用により、消費者に対して商品の本質的価値を伝え、それが購買など消費者のアクションにつながります。当社のCX改善サービスはEC商品検索・サイト内検索エンジン『ZETA SEARCH』を中心に伸びており、ハッシュタグ活用エンジン『ZETA HASHTAG』も成長期に入りつつあります。そのほか、『ZETA CXシリーズ』のラインアップには、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン『ZETA VOICE』、ECキュレーションエンジン『ZETA BASKET』、レコメンドエンジン『ZETA RECOMMEND』などがあります」

ZETA CXシリーズの2つのコンセプトと6つのキーワード

ZETA CXシリーズの2つのコンセプトと6つのキーワード
  • 出所:サイジニア株式会社

――御社のCX改善サービスの強みは何ですか。

 「『ZETA CXシリーズ』は他社にない高い処理性能を持つ上、『ZETA HASHTAG』『ZETA AD』などにおいてはハッシュタグ、リテールメディア広告の領域で特許を取得しています。完全自社開発のため高利益体質、自由な製品戦略を確立しています。そのため、長期的な視点で商品開発を実施し、リリースした商品がしばらく収益に結びつかないケースもありますが、需要期になればいち早くチャンスをつかめることになります。また、各製品が相互に補完関係を持つことで、導入効果が向上することから、クロスセルが増加しています。加えて、各サービスはストック型で、ライセンス増加に伴い収益が積み上がっていくことから、販売増に伴い利益率が高くなる傾向にあります」

製品間シナジーとクロスセル戦略

製品間シナジーとクロスセル戦略
  • 出所:サイジニア株式会社

ZETA CXシリーズ各製品が順調に拡大

ZETA CXシリーズ各製品が順調に拡大
  • 出所:サイジニア株式会社

――中期経営計画後のビジョンはいかがですか。

 「中期経営計画では時価総額500億円を目標としていますが、その先に時価総額1000億円とともに、東証プライムへの市場変更を目指すつもりです。そのため、既存事業に続く事業として、リテールメディア(単なる商取引だけではなくメディアとして魅力的なECサイト)広告事業に注力する方針です。検索連動型リテールメディア広告はユーザーニーズに合わせて表示されるため、コンバージョン効果が高く、今後ますます利用は拡大していくでしょう。リテールメディア広告のサービスとして既に『ZETA AD』を投入し、一定の収益は獲得しています。今回の中期経営計画ではリテールメディア広告事業の収益は横ばいで推移するとの想定ですが、予想より早く上ブレする可能性もあると思っています」

次の成長エンジンとして期待されるリテールメディア戦略

次の成長エンジンとして期待されるリテールメディア戦略
  • 出所:サイジニア株式会社

――そのほかに期待できる新サービスはありますか。

 「将来的には自社事業として口コミを掲載するメディアサイトを運営し、さらなる飛躍を目指す考えもあります。これからのECはコマースメディアへと進化することが予想され、コマースメディアの活性化には口コミなどUGCが不可欠です。『ZETA VOICE』で集まった口コミが既に1200万件を超えているため、それらを活用することで独自のサービス展開を進めていくつもりです。現在、家電や化粧品など特定の分野に関する口コミサイトはありますが、多くの分野を横断して展開する口コミサイトがないということでも当社サービスは注目されるでしょう。何よりインターネットで口コミを見ていることは楽しいという点も大きいです。既に自社サイト自体はクローズドでオープンし、社内でさまざまなテストを行っている段階で、チャンスを見て本格的な運用に移りたいと考えています」

コマースメディアを盛り上げるUGC

コマースメディアを盛り上げるUGC
  • 出所:サイジニア株式会社
サイジニア株式会社

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